パナソニックLUMIX GH6の新ファームウェアVer.2.0は、 Atomos Ninja V/V+とのHDMIによる外部ProRes RAW記録が可能になり、5.8K 4:3 最大29.97fps、5.7K 17:9 最大59.94fps、C4K 最大119.88fpsで記録できるようになった。また、C4KおよびFullHDでの内部ProRes 422および422 HQ記録を実現している。アップデートは7月にダウンロードできるようになる予定。
今年初めに発表されたパナソニックLUMIX GH6は、GHシリーズの遺産を引き継ぎ、マイクロフォーサーズフォーマットに対する同社のコミットメントを証明するものとなっている。このカメラについてのラボテスト、レビュー、そしてパナソニックへのインタビュー記事も参照いただきたい。
発売と同時に、同社は一連のファームウェアアップデートによってカメラの機能を強化する意向を表明していた。最初のアップデートがリリースされたが、主に記録フォーマットに焦点が当てられている。
ProRes RAW
パナソニックLUMIX GH6は、そのポータブルなボディに、プロフェッショナルな機能を詰め込んでいる。その中には、5.7Kで最大29.97fpsのProRes 422と422 HQを内部記録する機能が含まれている。今回のファームウェアアップデートで、パナソニックはこのカメラの録画機能をさらに拡張した。
まず、ATOMOSがリストにLUMIX GH6を追加した。これにより、ユーザーはフルサイズのHDMI経由でNINJA V/V+レコーダーにRAWデータを送ることができるようになった。
データは12bit ProRes RAWファイルとしてエンコードされ、センサーエリアに応じて以下の解像度/フレームレートの組み合わせに対応する。
センサーエリア マイクロフォーサーズアナモフィック(4:3)
- 5.8K (5760×4320) 23.98, 25, 29.97fps
- 4.4K (4352×3264) at 50, 59.94fps
センサーエリア マイクロフォーサーズ(17:9)
- 5.7K (5728×3204) at 23.98, 25, 29.97, 50, 59.94fps
- C4K (4096×2160) at 23.98, 25, 29.97, 50, 59.94, 100, 119.88fps – with pixel-to-pixel sampling
NINJA V+はこれらのすべての組み合わせに対応するが、NINJA Vではいくつかの制限が発生する。実際、このデバイスでは4.4Kアナモフィックはサポートされておらず、5.8Kアナモフィック、5.7K 17:9、C4K 17:9はそれぞれ25, 29.97, 59.94fps に制限されている。
内蔵ProRes:DCI 4KとFullHDに対応
すでに5.7K ProResの内部記録が可能だが、ファームウェアVer.2.0ではさらにDCI 4K(4096×2160)およびFullHD(1920×1080)フォーマットへの対応を拡大した。
どちらの解像度でも、ユーザーは2種類のProResモード(422または422 HQ)を選択でき、以下のフレームレートのいずれかを選択することができる。フレームレートは23.98、24、25、29.97、50、59.94fpsのいずれかを選択できる。最大ビットレートは、59.94fpsのC4Kで1.9Gbps、59.94fpsのFullHDで454Mbpsとなる。
記録時間に関する制限がないのは良いニュースだ。ただし、内部の4K DCI ProRes記録にはCFexpress Type Bメディアが必要で、FullHDファイルは安価なSDメモリーカードに保存することができる。
価格と発売時期
LUMIX GH6用の新しいファームウェアVer.2.0は、LUMIX Supportページにて2022年7月5日1:00AM UTCよりダウンロードが可能。NINJA V/V+もアップデートが必要になるので、ATOMOSのホームページをご確認いただきたい。また、NINJA V/V+のRAW記録用に特別に設計されたLUTが、ここからダウンロードできるようになる予定。
最後に、パナソニックは、USB-CによるSSDドライブへの直接記録と、ライブビュー時の4K 120fps HDMI映像出力も、今後のファームウェアアップデートで実現すると発表していたが、これらの機能はまだ開発中のようだ。