Cine Gear 2019で、パナソニックは新しいフルフレームミラーレスカメラ、LUMIX S1Hを発表した。今年初めにLUMIX S1とS1Rがリリースされたが、この新しいLUMIX S1Hは、最大6K/24fps、5.9K/30fps、および4K / C4K/60fps/10bitで内部記録ができる。
映像クリエーターのためのフルフレームミラーレスカメラ
先に発表されたLUMIX S1とS1Rはビデオ撮影にも適したフルフレームミラーレスカメラとして、大きな話題になった。(LUMIX S1の記事はこちら)。暗い状況での撮影も良好で、非常に優れたIBIS(ボディ内手振れ補正)システムを採用することでハンドヘルドでの撮影でもブレの少ない滑らかな映像を撮ることができる。
ただし、V-Logピクチャプロファイルやいくつかの記録フォーマットを使用するためにはファームウェアアップデートを購入する必要があった。ファームウェアは今年7月にリリースされる予定だが、4K UHD 50 / 60p /10bit /4:2:2の記録フォーマットはHDMI経由で外部記録する必要がある。
LUMIX S1とS1Rはビデオ機能を備えたフォトグラファー向けの機種という位置付けに対し、主にビデオを撮影する場合は、新しく発表されたS1Hが最適だ。LUMIX S1がGH5の位置付けなら、S1H はGH5Sに相当する。
LUMIX S1Hの機能
LUMIX S1HはS1 / S1Rと同じコンパクトな筐体に多くの機能を詰め込んでいる。
パナソニックは、S1Hは3:2のアスペクト比で6K/ 24fps、または16:9のアスペクト比で5.9K / 30fpsで記録できる世界初のカメラだと述べている。また、カメラ内部で4K / C4K /10bit /60fpsで記録することも可能だ。アナモフィックレンズで撮影したい場合は、4:3アナモフィックモードが用意されている。更にLUMIX S1Hはフルフレームイメージセンサーを搭載しているが、クロップは無く、全ての画素を使って撮影する。
V-Log / V-Gamutもサポートされており、ダイナミックレンジは14stopを実現している。GH5やVariCamとカラーマッチングも容易だ。
なお、S1Hのすべての記録モードで連続記録時間の制限はない。メモリーカードと電源があれば長時間ノンストップで記録することができる。
まとめ
今回のS1Hの発表で、Sシリーズカメラの性格付けが明確になった。まずS1Rは高解像度の写真が撮れるフォトグラファー向けモデル、S1は高画質の写真とビデオどちらも撮れるハイブリッドモデル、そしてS1Hはビデオを主に撮影する映像クリエーター向けモデルだ。
S1Hのプロトタイプは現在Cine Gear 2019で展示されている。発売は2019年秋の予定で、価格は約4000ドルとされている。なお、日本での発表はまだ無い。