パナソニックは、映像事業強化のため、コンシューマー向けとプロ向けの映像部門を統合することを決定した。プロAVとパナソニックビジュアルは、パナソニックコネクトからパナソニック エンタテインメント&コミュニケーションに移管される。
これが何を含み、何を含まないのかを知ることはより困難になってきた。プロフェッショナルなものを制作している人とそうでない人を分けるために使われることもあれば、アマチュアと技術で生計を立てている人を分けるために使われることもある。
2つの世界は必然的に混ざり合う
例えば、オンラインのチュートリアルで動画の作り方を学び、今はiPhoneで小さな会社のインスタグラム・コンテンツを作ることで生計を立てている業界のプロを私たちは皆知っている。したがって、彼らは業界の一員であり、プロなのだ。『アバター2』のスタッフ全員も業界人だ。そして今、多くのアマチュアが、これが何であろうと、プロの基準に合うようなプロのコンテンツを制作している。
当時、業界とアマチュア分野の区分は明確だった。前者は、映画のセットやテレビ局で働く人々、そしてベータカムやMiniDVカメラで結婚式を撮影する小規模な企業を指していた。プロは通常、映画学校の出身か、業界内部の見習いだった。
しかし、それは過去の話だ。場合によっては、趣味の人たちがプロよりも「プロフェッショナル」なコンテンツを作っているほど、国境はなくなっている。プロフェッショナルな文脈の中でプロシューマー・カメラを目にし、以前はホビイストがアクセスできないカメラでしか見られなかった機能も含まれている。ニュースの流れは速く、毎年新しい年になると、映像制作者たちは新しいリリースやイノベーションを心待ちにしている。
時代に適応するパナソニック
パナソニックのような巨大企業がコンシューマー部門とプロフェッショナル部門の統合を決めたとすれば、それはこの進化が主観的な用語の使い方以上の意味を持っているからだ。パナソニックはこのことを認識しているようで、プロフェッショナルAV事業とパナソニックビジュアル株式会社をパナソニックコネクトからパナソニック エンタテインメント&コミュニケーションに移管する決定を発表した。
この統合は2024年4月に行われる。両市場が重なり合う中、同社はプロフェッショナル部門とコンシューマー部門を統合することで、より将来的な成長を見込んでいるからだ。この決断は、境界線が曖昧になり、ソロのクリエイターや予算が厳しいプロの映画・映像クルーが使用するミラーレスカメラの需要が高まっている業界に合致していると同社は説明している。
これは、ライブ放送や動画ストリーミングにおいても同様で、クリエイターの音質・画質基準を満たす機材への要求が高まっている。同社は、民生用とプロ用の映像制作やライブストリーミングが統合されるこの傾向は今後も続くと予測している。
そのため、パナソニックの両事業部は、コンシューマーとプロフェッショナルのギャップを埋め、制作、編集、ライブストリーミングのすべての段階をサポートする機材を提供する必要があると考えた。このため、両社はパナソニックグループの下に統合することを決定し、そのリソースはパナソニック エンタテインメント&コミュニケーションに集約される。これにより、パナソニックは映像事業を成長戦略の要とし、業界の変化やニーズへの迅速な対応を目指す。
まとめ
近年発売されたプロシューマー向けカメラについて考えてみよう。これらのカメラは、発売元企業のコンシューマー部門が開発したのか、それともプロフェッショナル部門が開発したのか疑問に思うほど、多くのプロ仕様のスペックを備えている。
パナソニックによるこの統合は、我々のニーズが急速に変化し、新しい機材が絶えず開発され、映像制作の民主化のおかげで市場が日々拡大している、進化する業界において理にかなっている。
最後に余談だが、パナソニックのVariCamシリーズ(EVA1の隣)は本当に惜しまれる。過去にVariCamと仕事をした多くの人は、これらのカメラが生み出す画像を愛していた。我々は、これらの「画像要素」の一部がLUMIXラインにも統合されることを願うばかりだ。
パナソニックについての詳細は、同社のニュースページをご覧ください。