新しくパナビジョン(Panavision)から発表されたMillenium DXL2は、オリジナルのMillennium DXLをベースに構成されている。どちらのモデルも、Panavision、Light Iron、REDの業界トップクラス3社の協業で開発されている。しかし今回は、パナビジョンがRED MONSTRO 8K VVセンサーとLight Iron color2 scienceを使用して開発がを行った。
パナビジョンとLight Ironのイノベーション担当シニアVP、Michael Cioni氏は次のように述べている。「パナビジョンのラージフォーマットとアナモフィックレンズに関する超大な経験と、REDのMONSTROイメージャーで、映画制作者のニーズと創造性を加速します」
以下のビデオはDXL2のプロモーションビデオ。
DXL2 8Kセンサー
このカメラで最も注目されるのはRED MONSTRO 8K VVセンサーだ。16ストップ以上のダイナミックレンジを提供する。16ビットRAW、1600のネイティブISO設定、ProRes4K/60fpsで画質とシャドウディテールの改善に貢献している。
DXL2の8Kセンサーは、幅40.96mm、高さ21.6mmで、super35mmセンサーのほぼ2倍の面積で撮像する。
MONSTRO 8K VVについては、こちらの記事を参照いただきたい。
また、大きなセンサーサイズの利点については、こちらの記事を御覧いただきたい。
Light Ironが自然なシャドウとスキントーンを実現
Light Ironが担当する画像マッピング処理についてのパートでは、Light Iron color scienceを使用して画像をLog形式でカメラに送る。 Panavisionは、「DXL2の新機能、LiColor2(Light Iron Color)は、スムーズなワークフローを実現します。8Kパイプラインにより、高品質のRAW画像を迅速に編集することができます。」と強調している。
下のビデオは、REDの新しい画像処理パイプラインの利点を生かしたLight Ironの説明。
柔軟性
DXL2は、ボディ形状、デザイン、機能のカスタマイズを可能にする柔軟なモジュール構成となっている。
主な仕様
- センサタイプ – 16ビット、35.4メガピクセルCMOS
- 解像度 – 8192 x 4320
- センサーサイズ – ラージセンサー:40.96mm x 21.60mm(対角線:46.31mm)
- ダイナミックレンジ – 16ストップ (以前のDXLモデルと比較して1ストップ改善)
- 最大フレームレート – 8Kフルフレーム(8192 x 4320)で60 fps、8K 2.4:1(8192 x 3456)で75 fps
- コーデック – 8K RAWと4Kプロキシ(ProResまたはDNx)
- 記録メディア – SSD(1枚で最大1時間)
- ファイルタイプ – .R3D(RED SDKでサポート)
- カラープロファイル – Light Iron Color 2(すべての一般的なガマットとトランスファーカーブに対応)
- 重量 – 約4.5Kg
価格と発売時期
このカメラはレンタル用のため、価格は提示されていないが、現在、DXL2カメラは各国のPanavisionブランチでレンタルできる。
このカメラの特長は、壮大な画質のほかに各社の協力がある。さまざまな技術的ソリューションによってカメラの機能を拡張している。 Panavisionのボディ、REDのセンサー、Light Ironのカラーサイエンスと、各社がベストを尽くしたカメラだ。