Reflex CinemaがQuickdrawを発表した。これは、ジンバルやステディカムで撮影する場合、レンズの交換を容易にするためのカウンターバランスシステム。3Dプリンターで作成できる。軽いレンズに加重し、各レンズの重心を統一することができる。 Quickdrawは2019年9月に発売予定。
今やジンバルは一般的に使用されており、適切にバランスをとると滑らかな映像を撮影できる。ジンバルを使用する場合の問題の1つは、サイズや重量が異なるレンズに交換すると、バランスを取り直す必要があることだ。いちいちバランスを取り直すのは時間がかかるし、とにかく面倒だ。強力なモーターを持つジンバルならある程度補正できるが、やはりレンズの形状と重さは統一されていると撮影が楽だ。
カウンターウエイトで補正
Reflex Cinemaはこの問題に着目し、Quickdrawと名付けられたカウンターウエイトシステムを開発した。内部に金属製の重りを持つリングで、これは3Dプリンターで作成できる。レンズのフロントフィルタースレッドにねじ込むことができ、軽いレンズの重心を他の重いレンズと合わせることができる。これにより、レンズ交換してもバランスを取り直す必要は無くなる。
これは、電動式ジンバルだけでなく、従来の機械式ステディカムにも適用する。
このシステムを使用する場合は、使用する最も重いレンズに合わせてバランスを取る。次に、他のレンズごとにQuickdrawを装着する。例えば、4本のレンズを使用する場合、3つのQuickdrawが必要になる。
価格と発売時期
9月オーダー分では、割引される。
- 1個:185ドル
- 2個:315ドル
- 3個:470ドル
その後は、標準価格の200ドルになる。
Quickdrawは、2019年9月26日に出荷される予定で、3週間の事前注文期間がある。その後、1週間のリードタイムを経て発売される。 Quickdrawは、バランスを取りたい顧客固有のレンズに合わせてカスタマイズされる。このカスタマイズにより、Quickdrawを可能な限りコンパクトにすることができる。 Reflex Cinemaはまた、Quickdrawが100%米国製であると述べている。
まとめ
筆者の観点から見ると、これはいいアイデアであり、レンズ交換を素早く行う必要がある撮影には適しているだろう。ただし、このシステムにはいくつかの潜在的な問題がある。まず、セットアップにウェイトを追加するが、これは長時間の撮影には適していない。総重量が重いジンバルやステディカムでは問題ないかもしれないが、小型のハンドヘルドジンバルでは、常に最大重量で撮影することになり、体力とバッテリーの持ちにも影響する。
第二に、カウンターウエイトの重さは、フィルタースレッドにかかってくるため、長時間フィルタースレッドに負荷をかけた場合、レンズにどのような悪影響を与えるか分からない。特にキヤノン50mm f / 1.8のようなプラスチックの筐体を持つレンズの場合は心配だ。またこのシステムでフロントフィルターが使用できるかも不明。レンズとカウンターウエイトの間に装着するため、フィルターがすべての重量を支えることになる。更に、このセットアップで可変NDフィルターを取り付けることは不可能だろう。