リモートワークは必ずしも全く新しい概念ではないが、コロナ禍で多くの人がそうせざるを得ない状況にある。メディア業界でのリモートワークは簡単ではない。そこでQumuloは、AWS(Amazon Web Services)と提携し、コンピューティングパワーに妥協することなく、オンラインコラボレーションを効率化している。
4K(あるいはそれ以上)の映像を扱うには、コンピュータにかなりの負荷がかかる。また、誰もが自宅に本格的な編集スイートを持っているわけではない。では、このような負荷の高いコンテンツを扱う場合、どのようにしてリモートワークに対応すればよいだろうか?
Qumuloはこの問題を解決するソリューションStudio Q on AWSを発表した。この方法では、Amazonのサーバーの膨大なコンピューティングパワーを利用しながら、ラップトップだけで自宅で仕事をすることができる。
Qumulo Studio Q on AWSの概要
これを実現するために、QumuloはStudio Qのポストプロダクションプラットフォームを構成する4つの技術を統合した。Adobe(Premiere ProとAfter Effects)、AWS、Qumulo、Teradici(PCoIPプロトコル)だ。この4つの柱を組み合わせることで、ユーザーは自宅にサーバーファームを置くことなく、クラウドコンピューティングの力を利用することができる。
QumuloはAWSと提携し、Studio Q Quick Startを提供している。これは、Studio Qを短時間で立ち上げるCloud Formationテンプレート(CFT)だ。すべての準備が整うと、ノートパソコンからPremiere Pro(またはAfter Effects)をリモートで操作できるようになるが、その際、適切なワークステーションのGPUパワーが必要となる。
また、すべてがクラウド上で実行されているため、コラボレーションも簡単に行える。仮想デスクトップを使って世界中のエディターとコラボレーションしたり、共有メディアを使ってビデオアセットを共有することができる。
Adobe Premiere Proのクラウド化
とはいえ、必要なものもある。リモートデスクトップにそれなりの品質でアクセスするには、やはりきちんとしたインターネット接続が必要となる。また、オリジナルのメディアアセットをクラウド上にアップロードする必要もある。
Qumuloは、これらの仕組みを1-2-3のシンプルな形でまとめている(プレスリリースより)。
- Store:Windows、Mac、Linuxでマルチプロトコルに対応した、誰でも簡単に使える高性能な接続性。セキュリティとデータ保護を備えたダイナミックなスケーラビリティにより、ペタバイトレベルで増加するビデオやエディトリアルコンテンツ、新規プロジェクトをサポート。
- Manage:Studio Q Quick Startは、設定済みの編集環境をすぐに使用することができる。Qumuloの高性能かつインテリジェントなファイルデータプラットフォームは、メザニンエディトリアルワークフローの厳しい要求を満たす。2Kおよび4Kを使用するクリエイティブ、ニュース、プロモーション、および長編コンテンツの編集者が、どこからでもシームレスに作業を行えるようにする。
- Create:クリエイティブチームは、AWS上のStudio Qを使って、Adobe Premiere Proによるクラウドでのリモートビデオ編集を行うことができる。
もちろん、Premiere ProやAfter Effectsを動かすには、Adobeのライセンスが必要で、それは自分で取得しなければならない。それ以外はすべてQumuloが提供する。AWSに関しては、既存のアカウントを利用することもできるし、QumuloがStudio Qクイックスタートテンプレートを使ってプロセスをガイドしてくれる。
Link: Qumulo Website