鴻海(ホンハイ)精密工業は、8Kに関し、RED Digital Cinemaと接触していることを明らかにした。
「私たちは8Kのプロ画質を持つカメラを作るが、それは現在の3分の1のサイズで、現在の3分の1の価格だ。」と、会長のTerry Gou(郭台銘)氏は語っている。鴻海(ホンハイ)精密工業はFoxconnグループに属する会社で中国最大の電子機器受託生産会社であり、世界最大手の一つでもある。
同社は主要な企業の電子製品を製造しているが、主なものでは、BlackBerry、iPad、iPod、Kindle、任天堂、PlayStation、そしてiPhoneがある。
8Kはデジタルテレビや映画撮影の新しい基準となりつつあり、同社はこれに新たなビジネスの可能性を見出しているが、この方向は全く理にかなったものだ。突然REDがこのジョイントベンチャーのパートナーになり、超高精細シネマカメラ市場に乗り出すというのは、驚くべきことではないだろう。REDはイノベーションとニュービジネスへの挑戦を恐れる会社ではないが、その点においてはホンハイも同じだ。
Nikkei Asian Review(日本語版はこちら)によると、Gou氏は比較的安価なカメラを生産する合弁会社またはパートナーシップを結成するため、RED Digital Cinemaと接触していると語っている。 REDの8Kカメラは現在、およそ3万ドルで販売されているが、これは限られたハイエンドユーザーだけのものだ。 ホンハイのビジョンは、プロ画質の撮影機材を一般の人々にも提供することだ。
戦略的な動きか、あるいは単なる価格破壊か?
この動きは素晴らしいと同時に少し奇妙な面もある。なぜREDはこの方向を選択したのだろうか。REDは、Ravenでその方向を既に打ち出しており、Appleと提携もしている。現実は、カメラを高価にしているのはカメラ自体ではなく、アクセサリーだ。
この動きは、プロシネマ市場よりもコンシューマー市場をターゲットとすべきもので、そうでないと単にプロマーケットに混乱をもたらすだけのものとなるだろう。
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