RED Komodoは開発の最終段階にあり、生産プロセスを開始したようだ。開発が完了し、REDはサードパーティ向けに寸法図面を開示した。 RED Komodoに関する最新情報をお伝えする。
Reduserフォーラムで情報を見つけるのは難しく、RED Komodoカメラの場合はさらにその傾向が強かった。しかしReduserフォーラムスレッドは、既に371ページで3709件もの投稿が寄せられている。また、Jarred Land氏はKomodoに関する専用のカテゴリーを開設し、分かりやすくなってきた。過去数週間にわたってKomodoスレッドをフォローし、新しい情報を収集したので、レポートする。
RED Komodoは2019年7月に発表された。当初はRED HYDROGENスマートフォンのカメラモジュールだったのだが、独立した新しいシネマカメラとなった。Komodoに関する記事は、以下も参照いただきたい。
機能のロードマップ
Phil Holland氏は2019年11月にKomodo仕様のまとめをReduserに投稿した。下はこれをまとめ、後にJarred Land氏が明らかにした新しい情報を追加したものだ。
- センサー:グローバルシャッターモードとローリングシャッターモード、および位相検出オートフォーカスを備えた新しい6Kセンサー
- 最大解像度:6144×3240(DCIアスペクト比のフルセンサー)
- 最大フレームレート:6K FF @ 40fps、6K WS @ 50fps、4k @ 60fps。48fpsモードも可能
- アナモルフィックサポート:可能。ただし、最初のリリースから約2か月後に追加予定。
- コーデックのサポート:内部圧縮RAW(REDCODE RAW、R3D)、現時点で他のコーデックがサポートされているかは不明
- レンズマウント:キヤノンRFマウント。 Jarred氏によると、まずEFプロトコルを実行しているため、RFレンズのネイティブサポートの可能性は発売時にはほとんどない。
- メディアタイプ:CFast 2.0(本体はメディアスロットコンパートメントドア付き)。 Jarred氏は後に、将来の使用のためにCFexpressもテストしていると述べているが、KomodoではCFast 2.0に決定。
- 電源:ホットスワップ可能なキヤノンBPスタイルバッテリー(各容量)デュアルスロット、DC入力12V(LEMO)。DSMC2よりも低い消費電力
- カメラ操作:統合タッチスクリーン、カメラボタン、ある種のスマートフォンインターフェイス、WiFiコントロール、EXTポート
- モニタリング:上面Pogoケーブルレスディスプレイテック、4K 6Gまたは12G SDI出力
- オーディオ:マイク入力3.5mmジャック、ヘッドフォンジャック、内部スクラッチマイク
- カメラ冷却:内部ヒートシンクとファン
- 筐体:<4x4x4″マグネシウム/アルミニウム合金ボディ
- 重量:<2ポンド(約900グラム以下)
- ボタン/インジケータ:オン/オフスイッチ、電源/ステータスインジケータ、記録ボタン、タリーライト、メニュー、メニュー選択アップ/ダウン、機能セット、再生(おそらくトグル)、バッテリー用の2Xイジェクトボタン、メディアコンパートメント
- ワイヤレスカメラインターフェイス/コントロール:WiFi w /アンテナ
- 携帯電話のサポート:AndroidおよびiOS
- リギング:Pogoの周りに1/4 ”-20、カメラの前面に4x M4、フォーカスフックに1X M3、DSMC2スタイルのボディの一般的なベースプレートフォームファクター
ACアダプター
KomodoのACアダプターは、従来のREDカメラ用のACアダプターよりもかなり小型だ。 33mmのREDバッジと比較した写真が投稿されている。アダプターの仕様は15 V @ 3アンペア。 12V LEMOコネクタを介してKomodoに接続する。
外部アンテナ
アンテナは、従来の内部アンテナが十分でないため、ワイヤレスカメラ制御用の外部アンテナが追加された。 SMAコネクタ付きの外部アンテナの写真が投稿されている。このコネクタにより、必要に応じて長いアンテナを設置することができる。
見通しが良ければ、小さなアンテナで300フィート(約91m)まで送信することができる。 また、オフィスで多くの信号干渉がある環境でのテストでは、80〜100フィート(約24~30m)の範囲で伝送できたとのこと。 Komodoはドローンでの使用も考えられているため、伝送範囲は重要な項目だ。
寸法図面
2月4日、REDはサードパーティメーカー向けにKomodoの寸法図面を公開した(フル解像度版はこちら)。例えばBright Tangerineは、いくつかのアクセサリーと予定している。 REDのアクセサリーブランドであるGlobal Dynamics United(GDU)も、様々なアクセサリーを予定している。
Komodoのサンプル映像
公式のkomodo映像はまだない。 Jarred氏は、KomodoのR3Dカラーサイエンスの改良はまだ100%完了していないが、まもなく最初の公式映像が表示されるだろうと述べている。
Michael Bay氏は試作版のKomodoを試し、ハードロックスーパーボウルのコマーシャルでそれを使用した。 RED Komodo、RED Helium、RED Monstroカメラで撮影されている。グレーディングの柔軟性に関し、Jarred氏はポストプロダクション中にDIに参加し、RAWの色を200%にしたと述べている。これはすべてのセンサーでも試した。ビデオでKomodoのショットを見つけることができるだろうか?
価格と発売時期
当初から、KomodoはRED HYDROGEN Oneの所有者に割引価格で提供することになっており、割引価格は5,000ドル未満と言われていた。HYDROGENを所有していない場合は6,000ドルと言われていた。
しかし、Jarred Land氏は、多くの追加機能により更に高価になる可能性が高いと述べている。 従って、最終価格はまだ不明だ。
HYDROGENユーザーの割引に関しては、Jarred氏によると、スマートフォンのシリアル番号に関連付けられている。シリアル番号ごとに1件の割引が適応される。HYDROGENのバージョンや、注文時期については関係ない。転売した場合、現在の所有者は割引を受けられるが、元の所有者は受けられない。
カメラの正確なリリース日はまだ確定されていない。中国のコロナウイルスによる生産の遅れにより、リリースが若干延期される可能性がある。しかし、Jarred氏によると、REDには中国製部品の代替手段があり、他の一部の部品は米国、メキシコ、日本、ヨーロッパ、シンガポールで製造されている。
2020年2月4日、Jarred氏はReduserに、メカの最終決定後、12週間の生産ターゲットを立てると書いている。推測だが、これはリリースの日程が2020年4月27日を予定しているのではないだろうか。即ちNABショーの直後だ。