REDは、8K VVフラッグシップカメラV-RAPTORのベータ1.3ファームウェアアップデートをリリースした。REDCODE RAWのELQ品質設定の追加、大容量CFexpressカードのサポート、いくつかのバグフィックスと全体的な安定性の向上が行われている。現在、REDのウェブサイトから無料でダウンロードできる。
RED V-RAPTORは、2021年9月に発売され、センサーのステッチやRFロックリングの問題など、いくつかの問題を修正しつつ、一連のファームウェアアップデートによって徐々に良くなっている。
昨年末、V-RAPTORはベータ1.2.0ファームウェアアップデート(2月にファームウェアバージョン1.2.5として正式リリース)でタイムラプスモードとProRes記録をサポートし、今回ベータ1.3.1として再び大きなアップグレードが行われた。
RED V-RAPTOR用ベータ1.3.1ファームウェア:.R3Dファイル用ELQ
V-RAPTORユーザーがベータビルド1.3.1のリリースを喜ぶべき理由は、REDCODE RAWの新しい品質設定であるELQの追加を始め、かなり多くある。これまで、ユーザーはHQ、MQ、LQの中からしか選ぶことができなかった。この新しいオプションは、より高圧縮で、長時間の撮影や、最高画質を優先しない低予算のプロダクションに便利なものだ。また、Phil Holland氏は、彼の便利なframeToDataRateツールに新しいELQ設定をすでに追加している。
さらに、新しいアップデートでは、いくつかの大容量CFexpressカードモデルを公式にサポートするようになった。REDのRED PRO 1.3Bと4TBカード、AngelbirdのAV PRO MK 2 660GB/1320GB/2TB/4TBカード、ProGrade Digital 325GBと650GB Cobaltカードが含まれる。
もう一つの大きな改善点は、センサーのキャリブレーション手順に関わるものだ。ファームウェアのリリースノートによると、「ユーザー」のキャリブレーションは、数分かかっていたのが、30秒程度で完了するようになった。
改善点の一覧
これらの新機能に加え、Beta Build 1.3.1では、その他のバグフィックスと一般的な安定性の向上が行われている。以下はその一覧。
追加された機能
- DSMC3モニタースルーカメラのファームウェアアップデートに対応(SmallHD OS5以降が必要)
- ディスクリートモニタLUTのサポート
- RED CONNECT (BETA) – フル解像度R3Dライブストリーミング
- ブート時にタイムコードを保持
- ベーシック、スタンダード、テクニカルオーバーレイモード
- SDアドバンストオーバーレイへの色合い
- オーバーレイの不透明度コントロール
- 低電圧警告コントロール
- 非通信型バッテリーの電圧表示
- Wi-FiパスワードのQRコード対応
- RCP2外部レンズデータ対応
- トップLCD解像度メニューに「オート」を追加
- AFの改善
修正
- ユーザーページに割り当てるとカスタムプリセットが消える
- マニュアルモード時の意図しないFレンズのモーター動作について
- シグマ・シネレンズとの通信の不具合
- レンズの最小F値が正しく表示されない
- 起動時の静的IP接続
- スクロールするテキストが正しくない
- センサーフリップのキャリブレーションに関する問題
- 4K 8:1、HFRでの水平ティア
- Flip/Mirrorモードでの水平ティア
- SanDisk CFxカードでの「低速」メッセージ
- インポートまたは削除後のLUTメニューの更新
価格と発売時期
RED V-RAPTOR用の新しいベータビルド1.3.1は、メーカーサイトより無償でダウンロード可能。V-RAPTORは、フジヤエービックで3,691,600円で販売されている。