現在カメラの動きを自動的に行う機材は、各社から発売されている。しかし、Rhino Arc IIは、このマーケットに新たな製品を投入しKickstarterに登録した。これは内蔵フォーカスモーター、6.8 kgの高耐荷重、Light Lapses(昼夜のタイムラプス)など、多くの機能を備えており、更に使いやすくなっている。Kickstarterでの資金調達はすでに50,000ドル以上になった。
Rhino Arc IIは「スライダー付きパン/チルトヘッド」スタイルのソリューションだが、従来のものとは異なっている。まず第一に、すべてがモジュール化されていおり、4軸(フォーカスは1つの「軸」とされている)の電動パン/チルトヘッド、フォーカスモーター、スライダーモーター、そしてスライダーから構成されている。特筆できるのは、ヘッドが自動化されており、2つのジョイスティックでパンとチルトだけでなく、フォーカスとスライドもコントロールできること。 そしてこれが手ごろな価格で手に入ることだ。もちろん、システムにはアプリが付属しており、ヘッドをコントロールしたり動きを設定したりすることができ、Light Lapse機能などの新しい機能を使うこともできる。ヘッドは6.8 kgの耐荷重で、大容量のバッテリーとカメラに電力を供給するためのDC出力、および内蔵のManfrotto 501プレートを搭載している。この耐荷重なら、ほとんどの小型シネマカメラを余裕で乗せることができる。バッテリーは60Whの容量を持ち、最大48時間タイムラプス撮影で使用できる。また約2時間で満充電できる。
フォーカスモーターは0.8ギアピッチ対応で、Rhino Arc II電動ヘッドに取り付るための15mmの一体型ロッドと、電動ヘッドをスライドさせるモーターが付属しており、これはスライダーで使用することもできる。モーターは水平で11.3Kg、垂直で4.5Kgまで許容でききる。
スライダーは、軽量で低耐荷重のカーボン製のものと、重量はあるが高耐荷重のものの2種類が用意されている。
以下は主な機能。
- パン/チルト時の6.8Kgの耐荷重
- モーターで滑らかにフルードヘッドを駆動し動きを再現
- Rhino Slider EVOとEVO Motorとの下位互換性
- オプションの電動フォローフォーカス(Rhino Focus)を使用して、微妙なフォーカスコントロールが可能
- オプションの高トルク/高速スライダーモーターで直線移動をコントロール
- Light Lapseで昼夜のタイムラプスを撮影可能
- DSLRやMirrorlessカメラに電力を供給(オプションのRhino Powerダミーバッテリが必要)
- 501レシーバー内蔵(501対応プレート含む)
- 4軸コントロール用のOLEDスクリーンとデュアルジョイスティック
- iOSアプリで、キーフレームを詳細に制御可能
- パンモータを使用したモーターマウント
なお、Light Lapseについての詳しい仕様は記述されていないが、スマートフォンアプリでソニーのα7シリーズのカメラをサポートするとされている。 Rhino Focusとシネレンズがあれば、フォーカスを無限に設定し、徐々にアイリスを開けていくといったプログラミングも可能なので、徐々に暮れ行く星空をタイムラプスで撮るといった使い方もできる。
Rhino Arc IIは現在Kickstarterで予約受付中。価格はカーボンスライダーが480ドルから、高耐荷重スライダーを含むパッケージの場合は約2000ドルとなる。