アメリカのメーカーRhino Camera Gearは、このほどKickstarterで最新製品であるRhino Dollyのクラウドファンディングを開始した。このドリーは、100mmボウルを内蔵し、45kgの可搬重量を持つフル装備のコンパクトなドリーだ。このドリーは手動で使用することも、Rhino Arc IIを使用してモーター駆動することもできる。
Rhinoは10年以上前からカメラスライダーを製造している。長年にわたり、Rhino Arc II 4軸モーター付き雲台のようなモーションコントロールのアドオンも開発してきた。
カメラスライダーは有用だが、多くの場合、小さな動きや長さに制限される。また、大きなシネマスライダーを除いて、スライダーの最大積載量には制限があることが多い。
重いカメラを搭載して1m以上スライドさせる必要がある場合は、従来のドリーに切り替えた方がよいだろう。Rhinoは新しいドーリーによって、カメラムーブメントソリューションの幅を広げた。
キャリッジとレンタルキットの特徴
Rhino Dollyの核となるのは、16個の車輪を内蔵した全金属製のキャリッジだ。キャリッジの重量は約10.4kgで、最大積載量は約45kgとなっている。
コンパクトな「レンタルキット」バージョンのライノドリーは、キャリッジとエンドプレート2枚がハードシェルケースに収められている。
キャリッジとライノドーリーエンドプレートは、US/Euroスピードレール、1 1/2インチEMT、同社独自のライノインフィニティレールなど、さまざまなレールに対応する。
キャリッジには100mmのボウルが内蔵されており、キットには3/8″-16スタッド付きのハーフボールが付属している。
このボウルにより、三脚の雲台/カメラをどの方向にも最大10度まで水平にすることができる。ハーフボウルの底には、アンダースロー撮影のために締め付けノブも3/8″-16スタッドを備えている。
キャリッジ本体には、ARRIロケートピン付きの3/8″-16マウントポイント4箇所と、1/4″-20マウントポイント8箇所がある。これらのマウントポイントにより、モニターやカメラアクセサリーをキャリッジに直接取り付けることができる。
また、キャリッジにはブレーキシステムが内蔵されており、ノブを回すだけでブレーキをかけることができる。このブレーキシステムは、重い、そして高価なカメラパッケージをドリーに搭載する際に便利だ。
ドーリーベース&アルティメットキット(インフィニティレール付)
ローリングケースに収まる「すぐに撮影できる」ものをお探しなら、Rhinoのベースキットとアルティメットキットがおすすめだ。これらのキットのハードシェルの上蓋の中には、4つのインフィニティレールが入っている。
2本のレールをねじ込むだけで、約2.1mのドーリーが完成する。Infinity Railsを追加購入すれば、Rhino Dollyを好きなだけ長くすることができる。ただし、2.1mごとにレールの支柱を設置する必要がある。
クイックロックエンドプレートは、ローモードショット用の足としても使用できる。さらに、各プレートの端にある1/4″-20メス型マウントポイントを使って、エンドプレートを三脚にマウントすることができる。さらに、より高い剛性と積載量が必要な場合は、オプションの1/4″-20スタンドアダプターを使用して、エンドプレートをライトスタンドに装着することができる。
アルティメットキットを購入すると、4本の調整可能なカーボンファイバー製クイックレッグがセットで付いてくる。これらの脚は、各エンドプレートの端にネジ止めされている。Rhinoによると、「脚を完全に伸ばすと、ハーフボウルは〜54.5″になり、立ち撮りに十分な高さになる。脚が完全に折りたたまれたとき、ハーフボウルは〜24″の高さになる。
このクイックレッグの最も大きな欠点は、最大積載量が最低位置で34kg、最高位置で13kgに低下してしまうことだ。
Rhino Arc II モーションコントロール
アルティメットキットには、Rhino Arc IIモーションコントロールヘッドと専用のRhinoドーリーベルトと接続ケーブルも付属している。Arc IIを使用すると、Rhino Dollyをモーターで動かし、安定した再現性のあるショットを撮ることができる。
もちろん、既にRhino Arc IIヘッドを使用している場合は、ドリーベルトと接続ケーブルを送るようにRhinoに連絡することで、利用できる。
価格と発売時期
Rhino Dollyは、Kickstarterで現在予約受付中。クラウドファンディングキャンペーンは4月29日までで、Rhino Dollyは2022年12月までに出荷を開始する予定。
レンタルキットは1800ドル、ベースキットは2400ドル、アルティメットキットは4000ドルとなっている。
詳しくは、Rhinoのクラウドファンディングページをご覧いただきたい。
なお、クラウドファンディング・プラットフォームでプロジェクトを支援する際のリスクについて注意する必要がある。納品に大きな遅れが生じる可能性があり、プロジェクトによっては、まったく納品されないこともある。