サインソニック(Sainsonic)のKamlan 50mm f1.1は、$ 169と安価で、プライムレンズ入門用には最適な選択肢の一つだ。
中国のメーカーであるサインソニック(Sainsonic)は、プライムレンズではそれほど有名なメーカーではない。しかし、民生用エレクトロニクス製品のカタログには興味深いものもある。 Kamlan 50mm f1.1レンズは、ソニーのE-MountまたはキヤノンEOS-Mマウントを採用したAPS-Cカメラ用のフルマニュアルレンズで、価格も手頃だ。
サインソニック Kamlan 50mm f1.1
50mmの焦点距離は、キットレンズからの飛躍を試みるビギナーにとって、低コストで比較的明るいレンだ。浅い被写界深度で低照度のポートレートを撮影する場合などに最適のレンズと言える。キヤノン50mm f1.8 STMなど、各メーカーから100〜200ドルの人気のレンズが多数発売されているが、Kamlan 50mm f1.1は特に魅力的なレンズだろう。
ビデオ撮影に適しているか?
Kamlan 50mm f1.1はマニュアルレンズなので、キヤノンやソニーのレンズのようにオートフォーカス機能は無い。しかし、ビデオ撮影で使用する場合は手動でのフォーカスが好まれる場合が多く、これは特に問題ではない。さらに、このレンズにはクリック無しのアイリスリングが装備されており、アイリスの調整をマニュアルでスムースに行うことができる。また、フォーカスとアイリスリングにはギアが刻まれており、これもビデオユーザーには有用だ。ただし、これについては公式サイトには記載されていないため、通常のフォローフォーカスユニットで使用可能な標準サイズであるかどうかは確認できていない。他の50mmレンズ同様、Kamlanのフィルターサイズはは52mmとなっている。
非常に単純な5群5枚の構成の光学設計で、マルチコーティングの効果も高い。しかし、169ドルと低価格なだけに、Kimlan 50mm f1.1の画質は完璧と言うわけではないだろう。明るいプライムレンズではあるが、コントラストの欠如、色収差や口径食、およびワイド端での甘さは多少あると思われる。
しかし、マニュアルのアイリスとフォーカスコントロールを備え、被写界深度が非常に浅く、暗い場所で撮影するのに十分な明るさを持つKamlan 50mm f1.1は、選択に値するレンズだろう。なお、APS-Cカメラの焦点距離50mmは、35mm換算で75mmに近いため、望遠レンズの領域に入ってくる。
Kamlan 50mm f1.1は、169ドルでAmazon(米国)で入手可能。出荷は中国からされる。現在、ソニーEマウントとキヤノンEOS-Mマウントがラインアップされている。
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