サムヤンはAF135mm F1.8 FEレンズを発表した。これは、フルフレームのソニーEマウントカメラ用の望遠プライムレンズ。最短撮影距離0.69m、3つのカスタマイズボタン、高速で正確なオートフォーカス、軽量設計を実現している。このレンズは、999ドルで現在予約受付中。
韓国のレンズメーカーSamyang Opticsは、非常に手頃な価格のマニュアルSamyang（世界の一部ではRokinonとして販売）プライムレンズを開発している。近年はオートフォーカスのプライムレンズの設計・製造が増え、初のオートフォーカスズームレンズであるSamyang AF 24-70mm F2.8 FE（2021年10月発表）も発売した。今回もソニーEマウント用の新しいオートフォーカスレンズ「Samyang AF 135mm F1.8 FE」を発表した。
Samyang AF 135mm f/1.8 FE レンズ
サムヤンオプティクスによると、ソニーEマウントのフルサイズカメラ用の新レンズSamyang AF 135mm F1.8 FEは、同社の50周年を記念し、また人気のSamyang MF 135mm F2レンズに代わる新しい軽量高速レンズを提供するために発売された。
絞りはF1.8からF22まであり、11枚の羽根を備えている。フルサイズカメラでの画角は18.9°。最短撮影距離は0.69m、最大撮影倍率は0.243倍と近接撮影にも対応する。
光学設計面では、ED（超低分散）3枚、HR（高屈折）2枚、UA（超精密非球面レンズ）1枚の計6枚の特殊レンズを搭載しており、11群13枚構成。サムヤンオプティクスによると、UMCコーティングにより、すべての撮影距離で収差を良好に抑えられる。
また、天体撮影に最適化した機能として、「アストロフォーカスモード」を搭載している。そのモード状態は、夜間撮影時にLEDインデックスで簡単に認識することができる。
オートフォーカスボタンとカスタムボタン
このレンズのオートフォーカスは写真と動画の両方のユースケースでうまく機能すし、比較的静かでありながら、被写体を正確かつ迅速に追跡することができる。リニアSTM（ステッピングモーター）は、より静かで正確なフォーカシングレンズ群の制御を提供する。サムヤンによると、このレンズの光学設計はフォーカスブリージングを最小限に抑え、特に動画撮影に有効としている。
「AF135mm F1.8 FE」は、3種類のボタンを搭載している。
- フォーカスホールドボタン – レンズのこのボタンを押すと、レンズはその焦点距離にロックされたままになる。カメラ本体の設定で瞳AFなどの機能を割り当てることができる。
- カスタムスイッチ：フォーカスリングを回して静かに絞りを調整できるように設定できるボタン。オプションのレンズステーションを使用することで、好みのモードに設定することができる。今後ファームウェアのアップデートにより、さらに多くの機能が追加される予定。
- フォーカスレンジリミッタースイッチ – フォーカスレンジリミッターはAFモードでのみ作動し、前進または後退させることでフォーカス範囲を選択することができる。フォーカスレンジを制限する利点は、AFの動作が速くなること。
- FULL：最短撮影距離0.69mでAF範囲を無限遠に設定（AFサーチに若干時間がかかる場合がある）。
- 0.69m～2m：AF範囲を0.69m～2mに設定し、近接撮影に適している。
- 1.5m – ∞: 通常の撮影に適した1.5mから∞までのAF範囲に設定されている。
軽量化と耐候性
サムヤンのAF135mmレンズの特徴の一つはその軽量設計で、レンズの重さはわずか772g。ソニーFE 135mm F1.8 GMレンズは950g、ソニーE用 SIGMA 135mm F1.8 DG HSM Artレンズは1,130gと最も重いレンズだ。
サムヤンのAF135mmレンズは、マイクロパターンのラバーフォーカスリングと、小雨、雪、埃からレンズを保護するウェザーシールを備えている。レンズの最大径は93.4mm、長さは129.6mm（5.1″）。レンズの前面フィルターネジは82mm。
価格と発売時期
新しい（ロキノン）Samyang AF 135mm F1.8 FEレンズは、現在予約受付中。価格は999ドルに設定されており、その競争相手を見てみるとかなり手頃な価格だ。参考までに、ソニーFE 135mm F1.8 GMレンズは現在212,490円で販売されており、ソニーE用 SIGMA 135mm F1.8 DG HSM Artレンズは127,290円となっている。
