サムヤン(Samyang)は、初のニコンFマウントに対応したフルフレームAF 14mm f2.8レンズを発表した。既にソニーEマウントとキヤノンEFマウントは発売済み。
サムヤン
サムヤンとロキノンは長年にわたり、単焦点マニュアルフォーカスレンズのみを製作していた。両ブランドは、非常に競争力のある価格の中規模レンズで高い評価を得ている。過去2〜3年の間に、レンズの電子制御化を徐々に進め、焦点検出チップと電子アパーチャをラインナップに追加した。そして昨年、オートフォーカスレンズの導入を開始した。
性能と品質
ニコンマウントバージョンは、まだ当方の手にはないが、キヤノンEFバージョン(以前の記事はこちら)に非常に近いものと思われる。 AF 14mm f2.8はソニーEマウントでもリリースされており、充実したAFラインナップとなっている。キャノンのEFバージョンでのテスト結果は非常に好評だった。これはf4付近で非常にシャープになり、カラーフリンジも最小に抑えられている。ニコンマウントバージョンも、恐らく同じ傾向だろう。
キヤノンEFマウントバージョンのオートフォーカスは、高速かつ正確だったが、突出しているわけでは無かった。ノイズも驚くほど静かというわけではないが、問題になるほどではない。 サムヤンはこのニコンFマウントバージョンでより速く、静かで、より正確なオートフォーカスとなるよう設計したと述べている。テスト結果を期待したい。
14mmの用途
このレンズは軽量で耐候性があるため、旅行に持って行ったり、気軽に持ち出すことができるが、かなり広角よりの焦点距離なので、風景、天体写真、建築、あるいは不動産などの撮影に向いているだろう。
このレンズは、シグマの14mm f / 1.8 DG HSM Artと競合するかもしれない。シグマ14mm f / 1.8 DG HSM Artは、より速く、シャープで、堅牢に設計されたレンズだ。しかし、このレンズはより明るく、サムヤンAF 14mm F2.8の2倍以上の価格だ。 またニコンのNikkor 14mm f / 2.8D EDも間違いなくシャープで高速のオートフォーカス性能を持つが、やはりサムヤンAF 14mm F2.8の2倍以上の価格となっている。そこまでの性能が必要ないなら、サムヤンAF14mm F2.8は最適の選択だろう。
主な仕様
- 絞り範囲:F2.8〜22
- レンズの光学構造:10群15枚
- 特殊レンズ:ASP 2、ED 1、HR 4
- コーティング:UMC
- 最小合焦距離:0.20m
- 最大拡大倍率:x 0.15
- フィルターサイズ:N / A
- 絞り羽数:7
- マウント:ニコンF
- 画角:フルフレーム – 116.6°、ASP-C – 92.8°
- 最大直径:Φ90.5mm
- 長さ:93.1mm
- 重量:474g(レンズキャップ、フードを除く)
- 重量:523g
- 耐候機能:あり
- AF / MFモードスイッチ:あり
- AFモーター:リニアステッピングモータ