米国アリゾナ州に本拠を置き、フォーチュン1000半導体サプライヤー企業であるオン・セミコンダクターは、1インチで4K、グローバル・シャッター、高速フレーム・レートを実現する新しいセンサーを発表した。
同社のプレスリリースには次のように述べられている。「X-Classイメージセンサ・プラットフォームは、同じイメージセンサ・フレーム内で複数のCMOSピクセル・アーキテクチャをサポートすることにより、カメラ設計に新たな次元をもたらします。これにより、1つのカメラ設計で、複数の製品解像度だけでなく、異なるピクセル機能をサポートできます。たとえば、特定の光学フォーマットで解像度を犠牲にして高いイメージング感度を実現する大型ピクセル、ダイナミックレンジを高めるための低ノイズ操作に最適化されたピクセル、その他が含まれます。カメラメーカは、共通の高い帯域幅および低電力のインタフェースを通して、これらの異なるピクセル・アーキテクチャをサポートすることにより、既存の部品在庫を活用し、新しいカメラ設計の製品化を短縮できます。」
設計の自由度
同社のWebサイトによれば、この技術はカメラメーカーが新しい製品を市場に素早く効率的に投入する可能性を秘めている。言うまでもなく、競争上非常に優位になる。
4K、グローバルシャッター、120fpsをサポートする1インチセンサー
X-Classイメージセンサ・プラットフォームの最初のデバイスは、XGS 12000とXGS 8000の2つのセンサーで、性能と仕様に関して類似点を持つ。
XGS 8000は、1 / 1.1インチ光学フォーマットの8.8 メガピクセル(4096 x 2160)4K / UHD解像度のグローバルシャッターCMOSイメージセンサーで、最高解像度で毎秒120フレームの読み取りが可能。 XGS 1200は、1インチ光学フォーマットの12.6 メガピクセル(4096 x 3072)CMOSイメージセンサーで、フル解像度で最大90フレーム/秒の読み取りができる。
小型カメラ用センサー
パッケージデザインと低消費電力設計により、デバイスは29 x 29 mmのカメラ設計と互換性がある。つまり、このプラットフォームはアクションカムのような小型カメラに適している。
IBCでレポートしたソニーのRX0のように1インチセンサーを採用した小型カメラの例は少なくない。比較的大きなセンサーを採用することにより、小さなアクションカムでも高画質を実現することができる。
XGS 12000とXGS 8000は2018年第2四半期にサンプル出荷を開始し、2018年第3四半期に生産が開始される予定。
小型カメラの可能性
4K、グローバルシャッター、120 fps、で撮影できるアクションカメラを想像してみて欲しい。この技術は、アクション撮影に必要な小型カメラに多くの可能性を開くことができるだろう。