新しいSennheiser Profileワイヤレスオーディオキットは、2.4GHz周波数で通信し、2つのトランスミッター、レシーバー、ハンドヘルドマイクとしても機能する。各トランスミッターは24ビット内部録音、内蔵マイク、3.5mmマイク入力を備える。レシーバーにはセーフティチャンネル、アナログおよびデジタル出力などがある。
ドイツの伝統的な音響機器メーカーであるゼンハイザーは、映画制作者の間では主にマイク、アナログ・ワイヤレスセット、あるいはゼンハイザーAVXのようなデジタルデュアルバンドワイヤレスシステムで知られている。そのゼンハイザーが、2.4GHz帯のみの手頃な価格のワイヤレスオーディオシステム「Sennheiser Profile」を発表した。
手頃な2.4GHzワイヤレスオーディオ
Sennheiser Profileは、デュアルチャンネルレシーバーを搭載した新しい2人用ワイヤレスマイクロフォンシステムだ。2.4GHzの周波数で通信するため、DJIや RØDEなど、数え切れないほどのワイヤレスオーディオ機器と直接競合すると考えていいだろう。ゼンハイザーは、最大通信距離は245メートル(TXからRX、遮蔽物のない見通し距離)、または最大150メートル(遮蔽物あり)と謳っている。
2.4GHzの周波数は多くの場所で過密であるため、しばしば信号干渉が発生するが、トランスミッターユニットは、安全性を高めるためにオンボードレコーディング機能を搭載している。正直なところ、この機能がない2.4GHzワイヤレス・オーディオ・システムの購入は考えられなかったが、ありがたいことに、現在ではほとんどすべてのシステムにこの機能が搭載されている。
トランスミッター(TX)
Sennheiser Profileトランスミッターユニットにはマイクが内蔵されているが、外部マイク(ラベリアやその他の互換性のあるマイク)を接続するための3.5mmオーディオ入力コネクターもある。3.5mmポートにはネジ山があり、マイクを固定することができる(マイクが対応している場合)。
各送信ユニットには、バックアップ録音用に16GBの内蔵メモリーが搭載されている。これは、最大30時間の24ビット48kHzオーディオ録音に十分だ。残念ながら、32ビットのフロート録音オプションはない。各TXユニットの重量は27g。280mAh内蔵バッテリーの駆動時間は約7時間だ。
ゼンハイザーによると、付属の無指向性マイクカプセルのS/N比は78.5dBA。最大SPLは113dB SPLで、周波数帯域は60Hz~20kHz。
セーフティチャンネルモードは、不安定なオーディオ環境での歪みやクリッピングを防ぐため、片方のチャンネルでは選択したサウンドレベルで、もう片方のチャンネルでは低いレベルで音声を出力する。
レシーバー(RX)
レシーバーユニット(RX)には3.5mmアナログとUSB-Cデジタル音声出力があり、様々なカメラやモバイル機器に接続できる。キットにはUSB-Cアダプター(オス)、Lightningアダプター、3.5mm TRS-TRSケーブルが付属しているので、別途購入する必要はない。
RXにはモニター用の3.5mmヘッドフォン出力も用意されている。背面のOLEDタッチスクリーンは、オーディオレベルのモニターや各種設定の変更に使用できる。ゼンハイザーによると、RXはフル充電で最大7時間動作する。RXのサイズは非常にコンパクトで、重量は30gだ。
タイムコードには対応しておらず、レイテンシーは8ms以下としている。
充電バー
ワイヤレス充電バーとハンドヘルドマイクトランスミッターは、追加機能を提供する。このバーはレシーバーとトランスミッターを同時に充電し、さらに11時間の駆動時間を実現する。さらに、ハンドヘルド型の無指向性マイク/トランスミッターとしても機能する。充電バーの内蔵バッテリーは、USB-C経由で3時間以内にフル充電できる。
バーの重量は198g、寸法は152 x 55 x 41mm。
価格と発売時期
新しいSennheiser Profileワイヤレスマイクロフォンシステムは、現在予約受付中。2つのトランスミッター、レシーバー、充電バーを含むキットの価格は299ドルだ。前述のパーツに加え、キットにはRX用のコールドシューマウント、TX用のクリップマグネット、システムを持ち運ぶためのポーチ、TXとチャージングバー両方のマイク用のウィンドスクリーンも含まれている。さらに、レシーバーまたはクリップオンワイヤレストランスミッター/レコーダーをそれぞれ99.95ドルで個別に購入することもできる。チャージングバーは59.95ドルで販売されている。