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シグマがオートフォーカス・シネレンズ試作機をIBCで展示

シグマがオートフォーカス・シネレンズ試作機をIBCで展示

シグマは先日 、開放F値1.8のフルサイズ対応ズームレンズとしては世界最速となる28-45mm f/1.8 DG DN Artを発表したばかり だ。レンズ設計はビデオワークフローに適しているが、同社は休むことなく、28-45mm F1.8の設計をベースにした新しいシネプロトタイプを展示する。現時点ではまだ多くの情報は開示されていないが、この新しいプロトタイプの概念だけでも興味をそそられる。また、シグマ初のオートフォーカス・シネレンズとなるため、かなりの革新性がある。

興奮しすぎる前に: 上の画像は、SIGMAの新しいCine-AFズームがどのようなものになるかの「アーティスト・レンディション」であり、実際にはまだ画像は発表されていない。

SIGMAは記録破りのレンズで素晴らしい実績を誇っている。この日本のメーカーは、10年以上前に「グローバル・ビジョン」と謳われる独自の道を歩むことを決めた。この動きは、SIGMAを安価な代替レンズの分野から、SIGMA Artシリーズと名付けられたハイエンドで妥協のないエリートレンズのラインナップへとシフトさせた。Artシリーズは、主に大口径のプライムレンズで構成されているが、一部のズームレンズも含まれており、28-45mm F1.8 DG DNはその一つとなっている。

超高速ズームの時代

Artシリーズに初めて登場したズームレンズであり、超高速ズームレンズの分野では画期的な存在となったのがSIGMA 18-35mm F1.8DC HSM Artレンズだ。2013年にAPS-Cセンサーのデジタル一眼レフカメラ用に発表され(現在も販売されている)、このレンズはビデオグラファーやフォトグラファーの間で広く人気を博した。それまでのAPS-Cユーザーにはなかった被写界深度を可能にしたこのレンズは、瞬く間に(そして常に)成功を収めた。読者の中には若すぎて覚えていない人もいるかもしれないが、2000年代の変わり目の暗黒時代には、高ISOは現在ほど優れていなかった。F1.8という開放F値による集光性能の向上は、画質を向上させる意義のあるものだったのだ。

新しい超高速ズームレンズは時を経て人気を博した。シグマは、18-35mmのテレコンパニオンである50-100mm F1.8、発表当初はフルサイズ最速ズームだった24-35mm F2のような「スピンオフレンズ」をいくつか生み出し、それらすべてにシネバージョンが用意された。キヤノンはその後、印象的で高価で巨大なRF 28-70mm F2 L USMを発表した。パナソニックは10-25mm 25-50mm F1.7のズームデュオを追加し、タムロンはユニークな35-150mm F2-2.8を作った。シグマの28-45mm F1.8 DG DNは、18-35mm F1.8(の一種)のフルサイズ版だ。より浅い被写界深度を提供し、大型センサーの集光性のメリットを享受できるが、より厳しい競争に直面している。

SIGMA 28-45mm f/1.8 DG DN Art lens. Source: SIGMA

ハイブリッドとシネ

ハイブリッドギアは、やや流動的な分野である。スチル用に設計されているが、動画用に使用される機材は何でもハイブリッドの称号に値するようだ。しかし、近年ではスチル向けの機材にビデオワークフローを重視するメーカーが増えている。光学系では、いくつかの適応が見られる。デックリック可能な絞りリング、リニアフォーカス、フォーカスブリージングの低減などだ。SIGMA 28-45mm F1.8 DG DNはこれらの機能をすべて搭載しているが、映像制作に不可欠ないくつかの有意義な適応がまだ欠けている。

SIGMA 28-45mm f/1.8 DG DN in hand. Image credit: CineD

我々は何を期待すべきだろうか?

将来のシグマのシネレンズの実際の機能はまだ確認できないが、いくつか期待できるものがある。ギア式コントロールリングは、おそらくその場所を見つけるだろう。私は、SIGMAがどのようにオートフォーカス機能を組み込むのか、そしてここでどのような妥協がなされるのかに興味がある。私は、パーフォーカル設計で、フォーカスブリージングを感じさせないものになると推測しているが、様子を見るしかないだろう。

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