シグマは5本の新レンズを発表した。そのうちの2本は、新開発の軽量マグネシウム構造を持つ。各レンズはシグママウントをはじめニコンやキヤノン、あるいはソニーEマウントなど様々なマウントに対応する。新レンズは、ARTシリーズだけでなく、SportsとContemporaryシリーズも含まれる。
Artシリーズレンズ
SIGMA 28mm F1.4 DG HSM
Artシリーズの最広角単焦点レンズで、色収差を抑える2枚の低分散レンズと9枚の絞り羽根を持ち、12群17枚のレンズ構成で、かなり複雑な構造を特長としている。また、マニュアルフォーカスリングとフォーカス距離インジケーターも備えている。
- 最短合焦距離:28cm
- マウント:シグマ、ニコン、キヤノン、ソニーE
- 対応センサーサイズ:フルフレーム
- 重量:未定
SIGMA 40mm F1.4 DG HSM
9枚の絞り羽根と12群16枚のレンズ構成で、50メガピクセルを超える写真や8Kビデオなど、超高解像度の撮影用に設計されている。また28mmと同じ低分散レンズを採用し、マニュアルフォーカスリングと焦点距離インジケーターがある。
- 最短合焦距離:40cm
- マウント:シグマ、ニコン、キヤノン、ソニーE
- 対応センサーサイズ:フルフレーム
- 重量:1200g
Sportsシリーズレンズ
SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM
すでにリリースされている14-24mm F2.8 DG HSM Artと24-70mm F2.8 DG OS HSM Artに連続して望遠側を担い、同社の高速ズームラインナップを完成させる。光学手ぶれ補正を持ち、 22群24枚のレンズ構成。また11枚の絞り羽根を備え、正確なフォーカシングが可能。レンズには一体のアルカスイスタイプ三脚ソケット、手動オーバーライドスイッチ、およびフォーカスリミッターが付く。カスタマイズできるボタンと、そのフォーカスリングにはフォーカス距離インジケーターがある。
- 最短合焦距離:120cm
- マウント:シグマ、ニコン、キヤノン
- 対応センサーサイズ:フルフレーム
- 重量:1805g
SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM
同社の超望遠域を更に強化するズームレンズ。150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Sportsと150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryに加え、600mmで世界初の10倍スーパーズームを実現している。19群25枚のレンズ構成で、一体のアルカスイスタイプ三脚ソケット、マニュアルフォーカスリングおよびフォーカスリミッターを備えた複雑な構造を持つ、より汎用性の高い望遠ズーム。ワイド端は60mmなので、標準域でもレンズ交換なしで使用できる。
- 最短合焦距離:60-260cm
- マウント:シグマ、ニコン、キヤノン
- 対応センサーサイズ:フルフレーム
- 重量:2700g
Contemporaryシリーズレンズ
SIGMA 56mm F1.4 DC DN
このレンズは16mm F1.4 DC DN Contemporaryと30mm F1.4 DC DN Contemporaryに続くレンズで、主にソニーAPS-Cカメラを対象としている。 35mm換算では、約85mmで、ポートレートに適した焦点距離になる。9枚の絞り羽根で、滑らかで丸いボケを実現する。
- 最短合焦距離:50cm
- マウント:マイクロフォーサーズ、ソニーE
- 対応センサーサイズ:APS-C
- 重量:280g
上記のすべてのレンズは、USB DockおよびMC-11アダプターを使用できる。USB Dockにより、レンズのファームウエアのアップデートが可能で、MC-11マウントコンバーターは、シグママウントレンズとキヤノンマウントレンズをソニーEマウントカメラで仕様することができる。価格と発売時期は未定。
新工場棟が完成
なお、同社は最先端のマグネシウム加工を行うためのマグネシウム専用加工棟を同社の会津工場(福島県磐梯町)に開設した。上記の60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM Sportsと70-200mm F2.8 DG OS HSM Sportsには、ここで加工されたマグネシウム部品が使用されている。
また、フォトキナで発表されたパナソニック、ライカとのLマウントアライアンスにより、シグマ製のLマウントレンズも今後発売される予定だ。