Sintech DIYメタルアダプターは、互換性のある2230 M.2 NVMe SSDをCFexpressタイプBメモリーカードに変えることができる。既製のCFexpressカードを購入するのに比べ、このアダプターはSSDのサイズとタイプに応じて40~60%の節約になる。
最近のカメラでは、解像度、フレームレート、ビットレートが向上しているため、メモリカードに対する要件も高まっている。メモリーカードには、より大きな容量を提供し、より速い書き込み速度を維持することが求められている。しかし、CFexpressはまだ新しい技術であるため、それなりの大きさのメモリーカードはまだ価格が高い。
標準的なCFexpressカードの代替品を提供するために、中国の企業Sintechは、互換性のある2230 M.2 NVMe SSDをCFexpress Type Bカードに変えるDIY金属アダプター(エンクロージャー)を提供している。
危険性
まず最初に、はっきりさせておきたいことがある。もしあなたがプロで、メディアに高い信頼性を求めるのであれば、AngelbirdやProGradeといった信頼できるメーカーの既製品のCFexpressカードを使用した方が良いだろう。実際、カメラメーカーが推奨(およびテスト)メディアリストを公開していることが多く、その中には良い結果をもたらす正確なメモリーカードのモデルが含まれている。大事な撮影の時にメモリーカードが故障してしまったら、お金もあなたの評判も、大きく損なわれてしまうかもしれない。一般的に、プロフェッショナルでカメラを有料で使用している場合、メモリーカードはコスト削減を試みるのに適した場所とは言えない。
とはいえ、同社のDIYアダプターは、個人プロジェクトやホームビデオなど撮り直しができるような用途では、実に興味深い選択肢かもしれない。
Sintech DIY CFexpress type B adapter
シンテックのウェブショップによると、他にもバージョンがあるようだが、説明をよく読んでも、具体的に何が違うのかよく分からない。私が見つけたのは、3種類のバージョンだ。
シンテックDIYアダプターは、基本的にCFexpressタイプBのアルミ筐体に、通信ピンを正しく配置しただけのものだ。SSDの電源は通信ピンから直接供給されるため、外部電源は必要ない。このアダプターは、PCIe 3.0 4x帯の2230 M.2 NVMe SSDを1台収容できる。シンテックでは、以下のSSDに対応するとしている。
- WD SN520
- PC SN530 (CH SN530 is NOT supported)
- Toshiba KBG30
- Toshiba KBG40
- Samsung PM991
- and possibly others too
2230 M.2 SSDは、現在ほとんどのパソコンで使用されている長いバージョンほど一般的ではないが、様々なサイズのものがネット上で見つかる。Sintechの筐体にSSDを取り付ける際には、NVMeチップのシールを剥がし(ある場合)、アルミニウム筐体との物理的な接触を確保するためにサーマルペーストの層を塗布し、発生する熱をよりよく放散させる必要がある。
シンテックは、以下のカメラでテストし、アダプターを使用できるとしている。
- キヤノン EOS R5、1DX マーク III、C300 マーク III、C500 マーク II
- ニコン Z 6、Z 7、D5、D500、D6、D850
- パナソニック LUMIX S1、S1R
さらに同社は、過熱のリスクを最小限に抑えるため、キヤノンEOS R5での8k撮影には東芝製1TB SSD「BG40」の使用を推奨している。さらに、シンテックによると、ニコンZ 6とD500は東芝BG40 SSDとの互換性がないとのことだ。
価格と発売時期
シンテックCFexpressタイプB DIYアダプターの価格は、タイプによって36ドルから44ドルの範囲となっている。2230 M.2 NVMe SSDは、256GB版で40ドルから50ドル程度、512GB版で80ドルから100ドル程度、1TBで200ドルから250ドル程度で購入することができる。価格の参考には、Amazon.comとEbay.comを使用した。CFexpressタイプBのカードを購入した場合と比較すると、実際に節約できるのは60~40%といったところだ。
Source: Tom’s Hardware, Sintech