CP+2019に先駆け、トキナ、シグマ、タムロンが新レンズを発表したが、これらに続きソニーもEマウント対応135mm f / 1.8 GMフルフレームプライムレンズを発表した。
「Gマスター」は、ソニーのレンズの中でフラグシップのブランド名だ。1ミリメートルあたり少なくとも50本の線を再現できる解像度と心地良いボケ味は、GMレンズならではの持ち味だ。今回発表された135mm f / 1.8 GMプライムもこれらの条件を満たしているだろう。
135mm f/1.8 GMプライムの概要
このレンズは、望遠域の焦点距離ながら非常に明るいレンズだ。
ソニーが提供する最高峰のレンズだが、もちろん高価でもある。このレンズは、大きさが89.5 mm x 127 mm、重さが950gと軽量ではない。内部は、10群13枚のレンズ構成となっており、完璧に近い映像を映し出す。さらに、絞り羽根は11枚のブレードで構成されているため、滑らかで心地良いボケ味が得られる。
合計13枚のレンズのうち、3枚が特別なレンズになっている。1枚がエクストリーム非球面レンズ(XAレンズ)、1枚がスーパーED(超低分散)ガラス、1枚がEDガラスだ。これらの特殊レンズにより色収差や色にじみなどの光学的な問題点を軽減し、高コントラストで高解像度の映像を実現する。上はMTF(変調伝達関数)チャート。 [3]はf / 1.8の開放時のチャート、[4]はf / 8時のチャートだ。縦軸は全体のコントラスト(%)を表し、横軸はレンズの光学中心からの距離(mm)を表す。 [5]は、10本/ mm [6]および30本/ mm [7]の空間周波数を表す。実線は放射線状の値を表し、点線は同心円状の値を表す。理想的な線は100%の水平の直線で、この上面に近いほど良好な結果となる。
速く、正確で静かなオートフォーカスを達成するため、4基のXD(extreme dynamic)リニアモーターが搭載されている。筐体は耐久性に優れた軽量のマグネシウム合金で作られており、外側には防塵防湿性処理されている。
フォーカシングとクリックレス絞りリング
マニュアルでフォーカシングする場合、フォーカスはフォーカスリングの回転にリニアに反応する。レンズには2個のカスタマイズ可能なボタンがあり、縦位置で撮影する場合便利だ。
スイッチで絞りリングのクリックを解除することができる。これはビデオ撮影する場合には非常に有用な機能だ。このレンズは、スチルとビデオの両方を念頭に置いて設計されている。
内部レンズにはナノARコーティングが施され、不要な内部反射やゴースト効果を低減している。またフロントレンズは指紋が付きにくく、除去しやすいフッ素コーティングが施されている。
このレンズはEマウントフルフレームカメラに対応しているが、もちろんAPS-Cにも使用できる。その場合、焦点距離は35mm換算で202.5mmになる最短合焦距離は0.7m、また前面の直径は82mmとなっている。
ソニーvsシグマ
このレンズの競合はシグマEマウント135mm f / 1.8 DG HSM ARTだろう。仕様からこれら2本を比較すると、シグマの方がソニーよりも少し重く(1130 g)、そして少し大きい(91.4mm x 114.9mm)ことが分かる。
ただしソニーの方が高価だ。これら2本のレンズが実際にどのように評価されるか楽しみだ。
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