ソニーは、新しい超広角のフルフレームEマウントレンズを海外で発表した。クリックOn/Offを切り替えることができ、絞りリングやアサイン可能なボタンを搭載する。防塵および防湿性を備えたコンパクトなデザインが特徴。フロントフィルター径は67mm。 2020年3月に約1,100ドルで発売予定。
ソニーは、αシリーズでフルフレームカメラのラインナップを提供しているが、昨年発売された業務用カメラのFX9もフルフレームを採用した。フルフレームカメラのオートフォーカス機能を最大限に活用するため、ネイティブのソニーEマウントレンズも用意している。
ソニーは幅広いレンズラインアップを持つが、明るいプライムレンズは無かった。これまでソニーが提供していた唯一の超広角レンズ(24mm未満)は、FE 16-35mm f / 2.8 Gズームだった。他の超広角Eマウントレンズは、f / 4止まりだ。ソニーはこのギャップを埋めるため、FE 20mm f / 1.8 Gを発売した。
FE 20mm f/1.8 G
FE 20mm f / 1.8 G超広角プライムレンズの製品名はSEL20F18Gで、フルフレーム対応。 67mmのフロントフィルター径を備えたコンパクトで軽量なレンズとなっている。レンズの長さは84.7mmで、直径は73.5mm。重量は373グラムと軽量なので、αカメラのボディと組み合わせると、さまざまなジンバルで使用できる。
絞りは9枚の円形ブレードで構成され、f / 1.8からf / 22で設置できる。また、絞りリングを搭載しており、これは映像制作に向いている。レンズにスイッチがあり、クリックレス操作とクリック操作を切り替えることもでき、自動にも設定できる。
最短合焦距離は、マニュアルフォーカス(MF)モードでは18cm、オートフォーカス(AF)モードでは19cm。これにより、最大倍率は0.20x(AF)または0.22x(MF)になっている。
レンズ構成は、12群14枚。うち2枚は非球面レンズで、3枚のEDガラス(超低分散)レンズも搭載されている。画質は同社のG-Master(G)ラインとマッチする。
2個のXDリニアモーターで、静かかつ、高速で正確なオートフォーカスが可能。cinema5Dのテストではα7R IVとFX9でオートフォーカスは高速かつ静かに動作した。アサイン可能なフォーカスホールドボタンもあり、カメラのメニューからさまざまな機能を割り当てることができる。AFとMFは物理的に切り替えることができる。
レンズは防塵防湿構造を持つ。レンズのフロントレンズには特別なコーティングが施されており、雨滴や指紋が付きにくくなっている。
価格と発売時期
20mm f / 1.8 Gプライムレンズは、2020年3月に出荷を開始予定。価格は約1,100ドルとされている。レンズには、フロントキャップとリアキャップ、レンズフード、およびソフトケースが同梱されている。Cinema5Dでは近くレビューを行う予定。なお、国内での発表は、現時点ではされていない。