ソニーの認定エキスパートであるAlister Chapman氏は、彼のブログXDCAM-USERで、ソニーFX6 CineEIモードについて解説している。FX6で正しく露出するために、LUT、ゼブラ、およびEI(露出インデックス)の適切な使用法を深く掘り下げている。
Alister Chapman氏はソニーのプロ用カメラの認定エキスパートで、多くの解説を行っている。 2019年後半にFX9がリリースされた直後にも、氏はオランダで詳細なワークショップを開催した。その時に収録された3時間半のビデオは、すべてのFX9ユーザーにとって貴重な指南書だ。 また氏は、FX9に関する無料のPDFリファレンスガイドも作成している。
FX9に続きFX6の解説をリリース
ソニーFX6は2020年11月の発表以来、コンパクトなボディながら多機能で、かつリーズナブルな価格のカメラであることから大きな注目を集めた。(FX6の記事はこちら) 今回Alister Chapman氏は、彼のオンラインブログXDCAM-USERに、FX6 CineEIモードのガイドをリリースした。この記事では、CineEIモードの多くの技術設定と機能について説明しており、FX6ユーザーにとって貴重なリソースとなるだろう。
FX6 CineEIモードガイド
旧モデルのFS7、あるいはFX9と同様に、FX6には、カスタムとCineEIの2つの主要な撮影モードがある。カスタムモードでは、基本的にカメラがモニターに表示されたとおりの映像を記録する。例えばISOを変えると、すぐにモニター画面も変化する。
一方CineEIモードは、S-Log3またはRAWでの撮影用に用意されており、最大のダイナミックレンジを得ることができる。CineEIモードでは常に2つのベースISO(800または12,800)のいずれかで記録する。間にある値は選択できない。 CineEIモード時のモニターは、LUT(ルックアップテーブル)を使用して表示される。
Alister Chapman氏の記事内で、FX6の3つの組み込みLUTと、カスタムユーザーLUTのロードについて書かれており、LUTを使用して記録およびモニターする方法について詳細に書かれている。 FX6はUHD 4Kで、Long-GOP XAVC-Lコーデックを使用する場合8ビットでしか記録しないため、10ビット4:2:2で記録できるXAVC-IかRAWを使用することを推奨している。
さらに氏は、最良の結果を得るため、両方のベースISOでEI(露出インデックス)レベルを調整する方法についても触れている。また、さまざまなLUTのゼブラ設定と、これらが正しく露出するのに最適な方法についても説明している。
記録されたクリップを再生するときに注意すべき点についても述べられている。 FX6は、再生しているクリップへの目的のLUTの適用をサポートしているが、カメラGain/ ISOスイッチにEIオフセットアサインしている。これにより、記録されたクリップが実際よりも明るく、または暗く見えてしまう。これについては将来のファームウェアアップデートで対処されるだろう。
Source: XDCAM-USER