Super 35 mm Global Shutter センサーと16ビットRAW記録機能、最大120fpsのDCI 4K。これらは最新のカメラのスペックのように見えるかもしれないが、10年前に発売されたソニーPMW-F55のものだ。このカメラは2022年でも通用するのだろうか。
2012年10月に発表されたソニーPMW-F55は、姉妹機のPMW-F5とともに、同社の新しいフラッグシップモデル、初代VENICE CineAlta 6K、そして今回のVENICE 2に移行し、引退した。 しかし、いくつかの中古PMW-F55はまだ存在し、数年間の価格低下を考えると、一部のユーザーにとってまだ魅力的な選択肢になる可能性がある。
先日、CVPがこの旧型機の実力を徹底的に検証する動画をアップした。彼らは、ソニーのモダンなシネマラインの最も人気のあるカメラの1つ、FX6と比較してもいる。
ソニーPMW-F55の優れた機能
紙面上では、ソニーPMW-F55は、この年代のツールとしては印象的なスペックを備えている。Netflixのお墨付きであるネイティブ4K S35 Global Shutterセンサー(24×12.7mm)を搭載し、対応フォーマットも充実している。
内部では最大60fpsのXAVC DCI 4K映像を記録できるが、オプションのソニー AXS-R5またはAXS-R7ユニットと組み合わせることで、X-OCN Compressed RAWフォーマットもサポートする。
ちなみに、このカメラは先日公開された「カメラデータベース」に含まれている。このツールを使って、カメラのテクニカルな部分をすべてブラウズすることができる。また、私たちのデータベースに含まれているレンズの広範なリストとの互換性をダブルチェックするために私たちのレンズカバレッジツールが役立つ。
F55のボディはFZマウントだが、PLマウントアダプターが付属しており、交換が可能。S35のPLマウントガラスが豊富にあるため、選択肢は豊富だ。また、最近ハイエンドのREDカメラに搭載されたNDフィルターシステムを内蔵している。
PMW-F55は、SLog3/S.Gamut3.Cine色空間への対応、堅牢な入出力インターフェース(フルサイズXLR入力×2、HDMI、SDI端子×4、TC入出力、ゲンロックなど)、使い慣れたメニュー構成など、現在のSony Cinema Lineカメラやワークフローにシームレスに統合するための重要な特徴を備えている。
今日のカメラ技術にどのように対応しているか?
PMW-F55の画質は確かに時の試練に耐えているが、2022年にこのカメラを購入する際には、慎重に検討する必要がある。
まず1つ目は、間違いなくそのフォームファクターだ。PMW-F55のボディは、 AXS-R5/R7レコーダーとの組み合わせはもちろん、それ単体でもかなり大きい。この10年の間に、技術の進歩は当然ながら、同等の(優れているとは言わないまでも)画質を持ちながら、より小型のカメラを生み出した。いくつかの制限はあるものの、手のひらに収まるサイズのソニーのFX3やFX6が良い例だろう。
また、カメラ本体はかなり手頃な価格になっが、AXS-R7ユニットなど、その性能を最大限に引き出すために必要なアクセサリーの一部は、依然として相当な価格で販売されている。このレコーダーに付属するAXSMメディアカードも同様だ。
CVPでは中古品も販売中
現在、CVPではソニーPMW-F55の中古キットが約4.150ユーロで販売されている。パッケージには、カメラ本体、DVF-L350 EVF、V-Lockバッテリープレート、リーダー付きSXSカード2枚、FZ-EFマウントアダプター、ロッド2本、ARRIトップハンドルプレートとショルダーパッドが含まれている。CVPはソニー公認のサービスセンターで、中古品を購入した場合、90日間の保証を提供してくれることが多い。
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