IBC 2022で、ソニーはVENICE 2用の新しいエクステンションシステムと、ファームウェアアップデート2.00を発表した。オリジナルのRialtoシステムの遺産を基に作られた新しい延長モジュールは、8Kデータ伝送をサポートし、より長い12mのケーブルを提供する。
2021年11月に発表されたVENICE 2は、新しい8.6Kフルフレームまたはオリジナルの6K VENICEセンサーを、前モデルと比較してややコンパクトなボディに搭載している。もちろん、CineDではこのカメラのラボテストを行う予定だ。
数ヶ月前には、カメラのメニューシステムのオンラインシミュレーターがリリースされた。そして今回、IBC2022において、新しいエクステンションシステム(CBK-3620XS)を展示し、次の2.00アップデートで搭載される新機能を発表した。
ソニーVENICEエクステンションシステム2:特徴
ソニーVENICE Extension System 2は、オリジナルのRialtoモジュールと同様に、カメラ本体からイメージセンサーを分離することができるテザード式のエクステンションシステム。この新しいバージョンは、VENICE 2の高解像度センサーから来る8Kデータストリームをサポートするために更新されているが、オリジナルのVENICEとのレトロコンパチブルでもある。
このソリューションは、センサーモジュールを狭い場所に設置したり、高いクレーンに取り付けたりすることができるため、カメラマンの動きの自由度を高めるように設計されている。また、ケーブルの長さは3mと12mの2種類から選択できる。
新しいシステムのデザインは、オリジナルのものと非常によく似ている。サイズは158×147×126mmで、重量は約2.1kg(PLマウント)。設定可能なボタンの数は2倍の4つに増え、NDフィルターの迅速な調整やRECスタート/ストップのトリガーなどに使用できる。また、ジャイロセンサーを搭載し、モーションデータを取得することで、ポストプロダクションでのスタビライズやVFXに利用することができる。
VENICE 2:ファームウェアバージョン2.00
新しいエクステンションシステム2とともに、ファームウェアのアップデート2.00が予定されていることも発表され、来年の早い時期に利用可能になる予定で、新しい記録フォーマットとフレームレートの追加が予定されている。
- フルフレーム
8.6K 17:9 up to 48fps
8.2K 2.39:1 up to 72fps
8.1K 16:9 up to 48fps - Super 35 アナモルフィック
5.8K 4:3 up to 60fps - Super 35
5.5K 2.39:1 up to 120fps
さらに、今回の新ファームウェアでは、カメラのLUT/CDL、モニターアウト、再生機能を強化するとともに、普及が進んでいるバーチャルプロダクション用途の新しいシンク機能を提供する。新しいツールは以下の通り。
- キャプチャー LUTやCDLのデータをクリップに埋め込むことが可能になった。また、録画・再生状態を示すインジケーターは最大8箇所まで、ピントを確認するためのファインダーは9箇所まで拡大表示できるようになった。
- モニターアウト。アナモフィックレンズにフィットするズーム機能を追加。また、設定やモニターツールを含むファインダー表示のミラーリングに対応。
- 再生 クリップ内の再生位置が表示されるようになり、フレーム単位での再生が可能になった。また、再生時にEIメタデータが適用されるようになった。
- Sync: Genlockが高フレームレートでも使用できるようになり、Genlockの位相シフトによりカメラ上のアーチファクトを最小限に抑えることができるようにった。
価格と発売時期
新しいVENICE Extension System 2とファームウェアアップデート2.00は、いずれも2023年初頭に発売予定。Extension System 2の正式な小売価格は、19,000ドル前後になる予定。
詳しくは、ソニーのウェブサイトをご覧いただきたい。