ソニーはXperia 1IIIおよびXperia5IIIスマートフォンを発表した。どちらも、2台の固定カメラ(16mmと24mm)と、デュアルPDセンサーとペアになった可変70〜105mm望遠レンズが搭載されている。また、Photography ProとCinematography Proの機能が更新され、4K HDRで120fps記録ができ、5倍のスローモーションを撮影できる。
Xperia 1/5シリーズは2019年に発売された。(レビューはこちら)αカメラとブラビアの技術を取り入れ、写真/ビデオ機能に重点を置いたコンテンツクリエーター向けのスマートフォンを開発したのは初めてのことだった。
昨年、ソニーは改良を加え、5G接続を備えたXperia 1IIとXperiaProを発売した。 Xperia 1 IIには、21:9 CinemaWide6.5インチ4KHDR OLEDディスプレイと3個の12メガピクセル背面カメラ(16mm、24mm、70mm)がすでに搭載されていた。新しいXperia1IIIとXperia5 IIIは市場で最高の写真とビデオを撮影できるスマートフォンとなる。
主な特徴
フラッグシップのSonyXperia 1 IIIは、その下位モデルのXperia 5 IIIと多くの共通点があり、コンパクトで手頃なモデルだ。以下は、共通の機能。
- 同じプロセッサ:Qualcomm Snapdragon 8885Gは両方のスマートフォンに採用されている。 SamsungS21やOnePlus9などのスマートフォンはすでにこのチップを使用している。
- 4500mAhバッテリーは付属の充電器で、30分で最大50%充電できる。
- 防塵/防水のIP65 / 68定格。
- どちらのモデルにも新しいスピーカーバーチャライザーが搭載されており、ソニーは「Xperia 1IIIとXperia5 IIIは、スピーカーで360 RealityAudioを再現する世界初のスマートフォンになる」と述べている。
写真/ビデオの面では、Xperia 1IIIとXperia5 IIIの両方にも多くの共通点があるが、後半で説明する。
相違点
Xperia 1 IIIは、21:9 CinemaWide6.5インチ4KHDR OLEDディスプレイを備えている。これは、以前のXperia 1IIと同じサイズと解像度だ。ただし、新しいバージョンには、保護を強化するためにGorilla GlassVictusを採用した120Hzのリフレッシュレートディスプレイが搭載されている。背面はCorning Gorilla Glass6が使われている。
Xperia 5 IIIは、21:9 CinemaWide6.1インチフルHD +ディスプレイを備えたコンパクトモデルだが、120Hzのリフレッシュレートを実現している。ただし、前面と背面の両方にCorning Gorilla Glass 6を搭載していない。
Xperia 1 IIIの重量は186g、寸法は165 x 71 x 82 mmだが、Xperia 5IIIは168g、サイズは157 x 68 x8.2mm。また、Xperia 1 IIIには12GBのRAMと256GBの内部ストレージ(microSDカードで拡張可能)が付属しているが、Xperia 5IIIには8GBのRAMと128GBの内部ストレージとなっている。
写真とビデオ機能
各モデルの背面には、3台の12メガピクセルカメラが搭載されている。そのうちの2つは16mmと24mmの固定焦点距離。 3つ目は70mmレンズで、最大105mmまで望遠できクローズアップ撮影ができる。
また、どちらのモデルにもXperiaスマートフォン用に特別に調整されたZEISST T *コーティングが施されており、反射を減らすことができる。
ソニーは、このユニークなレンズとデュアルPDセンサーおよびデュアルPDAF機能と組み合わせることで、美しくディテール感ある画像の記録でき、可変望遠レンズとデュアルPDセンサーが組み込まれたのはスマートフォンで初めてのことと述べている。
オートフォーカスに関しては、人間と動物に対応したリアルタイムの瞳AFと、Xperia 1 III(Xperia 5 IIIでは非対応)の新しいリアルタイム追跡により、高速で正確な連続AFが可能となっている。
写真撮影の面では、20 fpsの連写機能があるが、「ナイトモード」は無い。ソニーは、BIONZX画像プロセッサを搭載した低照度ノイズリダクションで対応している。
「Photography Pro」機能は、手動で調整することなく簡単な写真が取れるが、新しい「基本モード」の採用で改善されている。ただし、ISO /シャッタースピード/絞りを手動で調整したり、RAWで撮影したりすることはできる。
Xperia 1IIIおよびXperia5 IIIは映像クリエーター向けに、FlawlessEye(24mmのみ)を備えたOptical SteadyShot(24/70 / 105mm焦点距離のみ)を備えている。イメージセンサーの読み取り速度の向上と、光学式手ぶれ補正を可能にする独自のソニーアルゴリズムが組みこまれている。
「CinematographyPro」アプリには、24/25/30 / 60fpsで21:9のアスペクト比で記録する機能など、大幅な機能追加もされた。どちらのモデルも24mmレンズのみを使用して、24fpsに設定されている場合に120fpsで4KHDRで撮影でき、スローモーション撮影ができる。
Cinematography Proアプリでは、8つの異なるルックでカラーグレードできる。また、新しいUIでは、残りの空きメモリの量と、記録可能時間が表示される。また、解像度、FPS、ルック、レンズ、スタビライザー、WB、ISO、シャッター角度/速度、フォーカス、オーディオレベルなどの各クリップのパラメーターを確認できる。
さらに、新しい「インテリジェントウィンドフィルターテクノロジー」が採用された。これは、内蔵マイクを使用してよりクリアなオーディオ録音ができ、外部マイクを使用するとはるかに優れた結果が得られる。
価格と発売時期
現時点では、価格に関する情報はないが、今年の夏に米国で出荷が開始される予定。
Xperia 1 IIIは、フロストブラックとフロストパープルが選択でき、Android 11がインストールされる。Xperia5IIIは、ブラックとグリーンが選択でき、Android11がインストールされている。
Sony Xperia 1 IIIの詳細については、こちら。Xperia5IIIの詳細についてはこちらを参照いただきたい。