スタースライダー(Starslider)は多軸方式のモーションコントロールを備えたスライダーで、パン/チルトも可能。直感的な操作ができるアプリでコントロールできる。簡単にセットアップができ、すぐに撮影を始めることができる。スタースライダーはキックスターターサイトに登録されている。キックスターターのサイトはこちら。
スタースライダーシステムは32インチ(約81cm)の長さで、高さ調節ができ、両端のどちら側でもモーターを取り付けることができる。
モーションコントロールシステムの心臓部は、イーサネットに接続されたモーターでコントロールされるブレイン(台座)で、iOSやアンドロイドのアプリで操作できる。
スライダーにモーターを取り付けただけのものは、model 1(Starslider Linear)だ。これにオプションを付けていくことにより、様々な形態にアップグレードすることができる。
極めて標準的な考え方で分かりやすい。直感的なコントロールができる多軸モーションコントローラーの類は多く存在するが、なかなかこれといったものがなかった。
一般的に、これらの製品の問題点は操作が簡単でないということだ。そして操作が簡単なものは、えてして洗練されているが高価なことが多い。Starsliderは、このマーケットのスイートスポットに狙いを定めており、低価格で、洗練された、操作性の良いシステムということができる。
モーターをとってみても、Starsliderはネジを使用せず、マグネットで装着するという方法を取っている。また、取り付け位置は用途に合わせて装着ポイントが設定できるようになっている。スライダーの両端に装着ポイントがあり、これを縦に使う場合は、上にも下にも装着できるわけだ。そしてパン/チルト用のモーターは各プレートに装着できる様になっている。
アプリも使いやすい。スタートポイントとエンドポイントを入力し、デュレーション、インタバル、スピードなどを好みの位置でキーフレームに入力するだけで良い。
また、ベジェ曲線に添ってスムースな動作をさせることが可能で、一度軌跡を決めると、何度でも繰り返し同じ動作をさせたり、ループさせることができる。
Starsliderはリアルタイムの動作はもちろん、タイムラプス撮影にも適している。リアルタイム動作にはモーター音が静かなステルスモードが使用できる。
コントロールユニットはVマウントバッテリーのDC入力で動作し、イーサネットを介してモーターがコントロールされる。専用のケーブルやバッテリーを使用しないので、汎用性が高い。また、タイムラプス用にカメラのシャッターリリースポートを備えているほか、他のアクセサリー用に12V、7.4V、5Vの電源出力も用意されている。
Some useful spec info:
スタースライダー(5:1モーター/14:1モーター)
- 水平対荷重: 50/>50kg
- 垂直耐荷重: 6kg/16kg
- 下向き 20kg/>20kg
- 最低速度 1m99h
- 最高速度 1m6s/1m21s
- ステップ単位 26000 step/m / 88000 step/m
Monolite(5:1モーター/14:1モーター)
- 最大トルク5Nm/9Nm
- 回転角度単位06°/0.02°
- 最低速度 360°99h
- 最高速度 360°1.4s/360°3.8s
- ギアボックス精度 <=1°
更に、スムースなマニュアル操作ができるフライホイール、スライダーの長さ延長、カーマウント用マグネット付き足などの周辺機器も用意されている。なお、将来的には4軸のコントロールも視野に入っている。
価格設定は比較的安価で、高い操作性を考えると、かなり競争力が高いだろう。購入時期によって価格が変わるので、キックスターターのWebページをチェックいただきたい。参考までに、現在のLinear Bundleの価格は€799(約95,800円)からとなっている。