中国のオーディオメーカーSyncoは、手頃な価格のワイヤレスラベリアマイクロホンシステムの第2世代、Synco G2を発表した。送信機と受信機の両方に新しいカラーディスプレイを搭載しており、価格は送信機1台のセットが129ドル、送信機2台のバージョンが199ドルとなっている。
2020年末、Syncoは初の2.4GHzワイヤレスマイクシステム「Synco G1」を発表した。 Rode Wireless GOと直接競合するこのモデルは、その使いやすさと手頃な価格でかなりの人気を博した。同社はこの度、そのアップグレード版として「Synco G2」を発表した。
前作同様、送信機1台と受信機1台の「G2-A1」と、送信機2台の2対1システムの「G2-A2」の2種類がある。
XとRXの両方に新しいカラーディスプレイを搭載
送信機(TX)と受信機(RX)の両方に、新しいTFTカラーディスプレイを採用。これにより、本機でのリアルタイムオーディオモニタリングが容易になり、前世代と比較して大きな進歩となった。
このディスプレイには、録音モード、バッテリー残量、オーディオレベルなどの重要な情報が表示される。同社は、このディスプレイはほとんどの照明条件下で十分な明るさがあると述べている。しかし、レビューによると、明るい日差しの下で画面を正しく見るのはかなり難しいようだ。
伝送距離と遅延
Synco G2は、暗号化通信、ゼロに近いレイテンシー(12.5ms)、TXとRXの自動ペアリング、および干渉の可能性を最小限に抑えるための自動周波数選択機能を備えている。
また、伝送距離は150mまで延長され、前世代の50mから大幅に改善された。
概要
TX、RXともにサイズは52×42×17mm、重さは39gと軽量だ。ただし、筐体はプラスチック製。ビルドクオリティーに関しては、期待しない方が良いだろう。
G2は相変わらずクリップ式のデザインを採用している。TXはタレントの服に簡単にクリップすることができ、RXのベルトクリップは、一眼レフやミラーレスカメラの上に本機をマウントするためのシューマウントとしても機能する。
G1では「ミュート」ボタンが無かったが、G2ではTXとRXの両方に追加された。タレントは必要に応じてミュートすることができる。
TXは、マイクを内蔵しているほか、外部マイクを接続するための3.5mmジャック入力も備えている。またラベリアマイクが付属している。さらに、TXには150Hzのローカットフィルターのオプションが装備されている。
RXは、3.5mmジャック出力でカメラやスマートフォンと接続できる。さらに、3.5mmジャックのヘッドフォン出力は、カメラにヘッドフォンジャックがない場合に、受信機で直接音声をモニターすることができるので便利だ。
充電方法とバッテリー駆動時間
内蔵されている500mAhのリチウム電池は、フル充電で約8時間の使用が可能。充電は非常に高速にでき、わずか1時間で容量の80%が充電できる。
さらに、G2-A1の2-in-1充電ソリューションとG2-A2の3-in-1ソリューションにより、USB-C電源ですべてのユニットを同時に充電することができる。
デュアルトランスミッター設定
G2-A1ではモノラル録音のみだったが、G2-A2ではモノラル録音とステレオ録音の両方が可能となった。
モノラルモードでは、2台のトランスミッターから送られてくる信号が同じオーディオチャンネルに記録される。一方、ステレオ録音モードでは、2つの信号が独立した2つのオーディオチャンネルに記録されるため、ポストプロダクションの段階でより正確なレベルコントロールが可能になる。
同梱品
- 1x レシーバー
- 1xトランスミッター(G2-A1)または2xトランスミッター(G2-A2)
- 2-in-1または3-in-1充電ケーブル
- 風防付き外付けラベリア・マイク(G2-A2には2本付属)
- 3.5mm TRSカメラケーブル
- 3.5mm TRRSスマートフォンケーブル
- キャリングバッグ
価格と発売時期
Synco G2は、レビューを行っていないため、伝送距離や品質についてコメントすることはできないが、スペックが信頼できるものであれば、ジャーナリスト、ブロガー、YouTuber、コンテンツ制作者などに理想的な製品だ。価格はそれぞれ129ドルと199ドルで発売中。