SyrpがGenie Mini IIを発表した。これはポケットサイズカメラモーションコントローラで、先代のGenie Miniから強化されている。Genie Mini IIには、キーフレーム動作とパノラマ作成機能がある。また、今後新しい機能のリリースも予定されている。
ニュージーランドに本社を置くSyrpは、長年にわたりカメラモーションシステムの分野でのイノベーターだ。多くの映像クリエーターは、同社の製品を聞いたり、使用したことがあるだろう。なお同社は最近Vitecイメージングソリューションに買収されたが、Syrpは引き続きニュージーランドで製品を開発し、Vitecの流通網で販売する。
前モデルのGenie Miniの発売から既に4年が経ち、Syrpは今年のNABで、同社の新しいGenie IIアプリを発表した。これは、基本的にすべてのSyrp製品を制御することができる。
Syrp Genie Mini IIの概要
Genie Mini IIはSyrpの最も小さいモーションカメラ制御装置だ。コンパクトなサイズにもかかわらず、パンでは最大4kg、チルトでは最大3kgの耐荷重がある。これらのスペックは先代のGenie Miniと同じで、大きさもまた同じだ。更に毎秒11ºの最高速度も同じ。変更点は、それほど多くない。
先代と比較した場合、Genie Mini IIの新機能は、Bluetooth 4.2(第1世代は4.0)、5個に対して10個のキーフレーム設定、2列に対して5列のパノラマ撮影、より信頼性の高い高速接続などがあげられる。またアプリには無料のファームウエアアップデートが用意されている。 Genie Mini IIは、WiFi接続と、micro USBの代わりにUSB-Cポートもサポートしている。
Genie Mini IIは最新のSyrp Genie 2 Appと互換性があり、「シンプルセットアップ」に加えてより高度なキーフレームセットアップモードを備えている。これにより、移動速度と移動経路をカスタマイズでき、より複雑なモーションコントロール撮影が可能となった。
マルチローパノラマは、2台のGenie Mini IIをパンチルトブラケットと組み合わせることにより可能となり、これにより高解像度の「ギガピクセル」と360のVR画像を作成できる。move-shoot-moveのタイムラプスも可能。
さて、Genie Mini IIの欠点はバッテリー寿命だろう。タイムラプスでは先代で24時間だったものが15時間になってしまった。これはおそらく、新しいBluetooth規格とWiFi接続時の消費電力の増加によるものだろう。なお、ビデオ撮影では、先代は5時間だったが、新製品は6時間と、こちらは改善されている。
Genie Mini IIは約249ドル。もちろん、オリジナルのGenie Mini、Genie II Linear、Product Turntable、Slingshotなど、他のSyrp製品も互換性がある。