Tentacle TRACK Eレビュー:32ビットタイムコードシンクオーディオレコーダー
Tentacle Syncは同じタイムコードを使用して複数のレコーディングデバイスを同期できる。マルチカム撮影では非常に有用だが、単純な2台のオーディオ機器を使用する場合でも同期されたタイムコードを簡単に使用できる。
Tentacle TRACK Eオーディオレコーダーとは?
Tentacle Syncの新しいTRACK Eは、小型のオーディオレコーダーだ。平均的なワイヤレスオーディオ機器よりも小さく実用的にできている。オーディオは内部のmicroSDカードに記録する。従って、無線で送信することはできない。
TRACK Eは、Tentacle SyncのSYNC Eデバイスとタイムコード同期できる。これにより複数のオーディオチャンネルを同期できる。アプリも用意されておりAndroid、iOS、macOS、Windowsに対応する。また、スマートフォンで使用することもできる。
Tentacle Syncの創設者であるUliEsser氏にIBC2019時におこなったインタビューはこちら。
32-Bit floatとは?
従来のオーディオデバイスは16ビットまたは24ビットの固定小数点オーディオを録音するが、Tentacle TRACK Eオーディオレコーダーは32ビット浮動小数点で録音できる。32ビット浮動小数点ファイルでは、ビットは「通常の」固定小数点録音とは異なる方法で使用される。これにより、ダイナミックレンジが大幅に拡大する(詳細はこちらの記事)。
ビデオレビューでは、32ビットについて、少し非科学的な方法だがテストを行っている。
仕様
主な仕様は以下の通り。
- 電源:内蔵900mAh充電式バッテリーで最大10時間使用でき、2時間未満で充電できる。
- 記録メディア:最大32GBのMicroSDHCカード(推奨Class10)。付属の16GBカードは、30時間(24ビット)および23時間(32ビット)の記録ができる。
- コネクタ:3.5mmロック可能なマイクジャック、充電およびデータ転送用のUSB-C(USB 2.0速度)。TRACK Eは、接続されたマイクに5Vプラグイン電源を供給できる。
付属のマイクは黒い全方向性エレクトレットコンデンサーマイクで、周波数応答が50 Hz〜20.000 Hz、ケーブルは150cm。
まとめ
TRACK Eは、それ自体が優れた機材だが、SYNC Eタイムコードデバイスと組み合わせると更に有用だ。付属のラベリアマイクを使用しても音質は優れているが、より高品質のマイクを使用することでさらに音質は向上する。