VitecグループのCreative Solutionsの一員であるTeradekはVerizonおよびAmazon Web Servicesと提携して、新しい超低遅延モニタリングサーバーであるWavelength Sputnikを発表した。これが映像製作にどう役立つのかをレポートする。
ワイヤレス・モニタリング・ソリューションは、大規模なプロダクションの重要な部分だ。TeradekのCore Cloud Serviceは、イベントやマルチカメラなど、移動が必要なあらゆる種類の制作に対応するIPビデオワークフローを提供する。ユーザーは、Teradek IPビデオデバイスを単一のインターフェースからリモートで設定・管理することができ、撮影現場の全員がソーシャルディスタンスモニタリングにアクセスすることができる。Amazon Web ServicesおよびVerizonと提携することで、Teradekは遅延をさらに削減し、オリジナルのサービスを向上させた。
Teradekのコアクラウドサービス
Teradekは、コアクラウドサービスによって、自社製品のユースケースを映像作家やクリエイティブ・コンテンツにとどまらず、より広い範囲に広げている。教育、スポーツ、教会、法執行機関までもが、Teradekのテクノロジーを使用している。
コアクラウドサービスのIPビデオワークフローでは、FacebookやYouTubeなど複数の配信ネットワークへのストリーミング配信が可能で、さらにアーカイブや共有のソリューションも提供する。撮影現場で録画しておけば、プロデューサーやクライアントが地球の裏側でも映像素材を見ることができる。
新たなパートナーシップ
Amazon Web ServicesおよびVerizonとの提携により、TeradekはWavelength Sputnikを発表した。ビデオモニタリングの遅延を160msに短縮する超低レイテンシーモニタリングサーバーだ。レンズからスクリーンまで、カメラからのライブ映像をわずか160ミリ秒の遅延で見ることができることを意味する。Teradekによると、これは同社の既存製品に比べ50%の改善となる。Verizonの5Gサービスを利用することで、ユーザーはWi-Fi接続が不要になり、全米でモニタリング接続を維持することができる。
Verizonは全国をカバーしているが、サービスが全国を完全に網羅しているわけではないので、ユースケースは様々だ。
必要性
イベントや大規模なシナリオ制作をしていないなら、おそらく必要ないだろう。このテクノロジーは、私たちのほとんどが経験することのない問題に対する巨大なソリューションだ。しかし、F1レースの技術がやがてトヨタのカローラにまで浸透していくように、Teradekの進化し続けるモニタリングソリューションは、いつの日か一般のクリエーターにも提供されることになるかもしれない。例えば撮影現場でエディターがモニターして映像を編集し、その間にプロデューサーがオフィスから制作を見守るというような場合だ。