Adobe Premiereは、Premiere Pro (ベータ版)にテキストベースの編集機能を導入した。この機能は、ラフカットをWord文書の編集と同じくらい簡単に組み立てることができる。
この機能は、特にインタビューが多く、感情よりも内容が重視されるドキュメンタリーや、時間的なプレッシャーの中で制作する場合に、非常に有効な機能だ。しかし、この新機能を詳しく見る前に、これまでどのように機能してきたかを振り返ってみよう。
従来のインタビュー編集の方法
まず最初に、インタビューのテキスト版を得るために、映像を書き起こす必要がある。実際に人間がインタビューを書き起こすこともできるし、Adobe Premiereに内蔵されている自動書き起こし機能などを利用することもできる。次に、ディレクターがインタビューを読み、使いたい部分に印をつけ、選択した部分の正しい順序を見つけ、エディターがその情報を使って、いわゆる最初の「ペーパーカット」を作成することができる。
Adobe Premiereのテキストベース編集
テキストベース編集は、Adobe Premiereに内蔵された自動文字起こし機能を使い、Word文書のように編集することで、ラフカットをより早く作成するための機能だ。文章を切り貼りすることで、タイムライン上のビデオクリップがテキスト編集に直接追随する。テキストベースの編集は、現在リリースされているPremiere Proとは別にダウンロード、インストールできるPremiere Pro (Beta)で利用可能。
操作方法
- テキストベース編集のために、内蔵の自動トランスクリプションを使用して映像をトランスクリプションする。
- テキストベースの編集ワークスペースを設定する
- 重要な場面を検索する
- 3点編集を行う(ソースからシーケンスにコンテンツを挿入)
- シーケンス編集を行う
- フォントサイズの変更
- ポーズの表示/非表示
- 文書編集のキーボードショートカットの使用
まだベータ版であり、完璧に動作しない可能性があることを念頭に置いておく必要がある。ここでは、Adobe製品チームに直接フィードバックを与える方法、バグを報告する方法、あるいは欠けている機能をリクエストする方法を紹介する短いビデオを紹介する。
サイモンセイズとデジタルアナーキーのトランスクリプト・ラフカッター
Adobe Premiereに直接、自動転写機能とテキストベースの編集ツールを内蔵しているとなると、非常に便利だが、これも決して新しいものではない。2020年当時、私たちはすでにテキストベース編集のための転写ツール「Simon Says Assemble」についてレポートした。
また、競合としてDigital Anarchy Transcriptive Rough Cutterがあるが、こちらは非常によく似たAIによるテキストベースの編集機能を提供している。