パナソニックからVariCam LTがリリースされた。兄貴分のVariCam35からイメージセンサーとプロセシングを引き継いだ小型軽量の4Kシネマカメラだ。その他にも多くの機能が搭載されている。別項の“パナソニック VariCam LT – レビュー”も参照いただきたい。
パナソニック VariCam LTの概要
発表以来マーケットを賑わしているこのカメラだが、読者の関心も高いようだ。
機能性だけでなく、“新しいカメラのビジョン”をマーケットに問う、パナソニックの本気度も興味深い。
パナソニックは、キヤノンのC300やソニーのFS7に先駆けて、エントリーレベルのミラーレスカメラ(GH3やGH4)を投入してきた。そして遅ればせながら昨年VariCam35を、デュアルネイティブISOというコンセプトを掲げてハイエンドマーケットに投入した。しかし、価格的には限られたユーザーしか手が届かないレンジだったと言える。
VariCam LTは、このVariCam35のイメージセンサーとプロセシングを、小さなボディに収め、そして低価格化を達成したカメラだ。
主な機能
以下に主な機能を並べてみよう
- VariCam35と同等のスーパー35mm MOSイメージセンサー採用
- EFマウント(オプションでPLマウントも可能)
- 専用ハンドルでワンマンオペレーション可能
- 4K 10bit (AVC Intra) 30fps(4:2:2) / 60fps (LT)
- 2K 12bit (AVC Intra) 30fps(4:4:4) / 60fps (LT)
- 2K 240fps (画角はクロップされる)
- ISO800とISO5000のデュアルネイティブISO
- IRフィルター内蔵(取り外し可能)
- P2カードに記録(最大256GBだが、将来512GBにも対応)
- 約2.7Kg(本体のみ)
- タイムコードジェンロック
- NDフィルター内蔵
- OLED EVF(オプション)(SDI出力使用)
- 設置場所を変えられるメニューLCDモニター
- カスタムLUTをWiFiでアップロード可能
- VariCam35同様のインカメラグレーディング機能
- SDIは同時3出力(EVF用を含む)
- SDカードに6MbpsのHDプロキシを同時記録
- Atomosやコンバージェントデザインなどの外部レコーダーでRAW記録可能
VariCam LTはこれら多くの機能を持っているが、ワークフローもVariCam35のそれを受け継いでいる。VariCam LTがこれだけ多くの機能を持っていると、上位機種のVariCam35はどうなのか気になるところだが、下の表を見ていただきたい。
価格はVariCam35より低価格と言っても、カメラボディのみで200万円を超えるが、オプションを追加すると更に出費が必要だ。 主なオプションは以下のものが用意されている。
ビューファインダー
ショルダーパッド
グリップアーム
PLマウントアダプター
256GB P2カード
オプションを追加するとさらに高価になる。スターターとしては本体と256GBのカードが最小構成だ。
VariCam LTで実際に収録した映像はこちら
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