映画の世界では、POVカメラシステムは目新しいものではない。『Mission.Impossible Fallout』のHALOジャンプのスタントにも用いられた。これらのシステムは、標準的な手持ちの機材では難しいユニークなアングルで撮影することができる。しかし、多くの場合、それらはカスタムメイドで作られている。今回、Tiltaが発表したTilta Hermit POV Support Systemは量産型のものだ。
Tilta Hermit POV Support Systemは軽量なカーボンファイバー製のヘルメットで、DSLRサイズのカメラやRED Komodoを様々な形で取り付けることができる。Tiltaは耐荷重を公表していないが、資料では様々なカメラが使用されている。かつてはGoProなどのアクションカメラが主流だったが、今ではシネマカメラにも対応している。現在予約受付中だ。
主な特徴
スポーツやアクションの撮影に適した5つのセットアップオプションを搭載している。さらに、1/4″-20と3/8″-16のネジ穴が各所に用意されており、サードパーティやTiltaのアクセサリーにも対応している。さらに、上部にはコールドシューのマウントポイントもある。
TiltaのHermit POV Support Systemには、堅牢なキャリングケースが付属している。このシステムには、数種類のマウントプレートとエクステンションアーム(ロゼットアタッチメント付き)、必要な工具、Vマウントまたはゴールドマウントプレートの対応、15mmロッドと3種類のカウンターウェイトも付属している。
有用性
このカメラサポートシステムは、走行中の車からのアクションシーンを撮影するオペレーター、スキーで滑り降りるスキーヤー、飛行機から飛び降りるスタントマンなどに適しているだろう。すべての撮影シナリオに適したツールではないが、1,499ドルからという魅力的な価格で、アクションシーンに驚くほどの多様性をもたらす。もう、カスタムリグを作る必要はない。
Mission.Impossible Falloutでの有名なHALOジャンプのスタントのトレーニングと準備には丸1年かかった。この映画では、3つのシーンを撮影するために、100回以上のジャンプを行っている。その様子はこちらで観ることができる。
IMDB Triviaによると、スタントマンのクレイグ・オブライエンは、IMAXレンズを装着したREDウェポンカメラをヘルメットに装着して使用した。また、移動距離を計算して自動的にフォーカスを調整する特殊な装置も作られた。Tilta Hermit POV Support Systemは、本格的なジャンプシーンを撮影するには十分ではないかもしれないが、これまで専用のツールがなかったニッチな部分を確実に補ってくれるだろう。