カザフスタン出身の映画監督ティムール・ベクマンベトフ(Timur Bekmambetov)氏は『ベン・ハー』(原題:Ben-Hur)、『リンカーン/秘密の書』(原題: Abraham Lincoln: Vampire Hunter)などが代表作だが、氏の次の長編映画「V2. Escape From Hell」は縦画面(Vertical Format)で撮影される。この映画はスマートフォン視聴者向けに作られ、新しい映画制作の時代を開拓する可能性を秘めている。
ティムール・ベクマンベトフ(Timur Bekmambetov)監督
ティムール・ベクマンベトフ(Timur Bekmambetov)はカザフスタン出身の監督、プロデューサー、脚本家だ。氏は、2015年以来、多数の「コンピュータースクリーン」映画を制作し、「スクリーンライフ」映画と呼ばれる新しいジャンルを作成している。このような映画には、マキシム・スヴェシニコフ(Maksim Sveshnikov )監督の「Hack the Bloggers」と、米国の俳優ジョン・ヨハン・チョー(John Yohan Cho)を起用したAneesh Chaganty監督の『Search/サーチ』(原題:Searching)などもある。
ティムール・ベクマンベトフ監督はこのようなイノベーターの一人と言え、「V2. Escape From Hell」は世界初の長編映画となる。この映画は、ドイツの強制収容所からの脱出を導くため、航空機をハイジャックするソビエトのパイロットの物語だ。
この映画は1000万ドルの予算を持ち、制作は来週から始まる。リリースは来年の予定。なお、「V2. Escape From Hell」は、ロシアの携帯電話会社MTSが共同制作している。
縦画面(Vertical Format)映画の今後
「V2. Escape From Hell」は、ティムール・ベクマンベトフ監督にとって初めての縦画面(Vertical Format)映画ではない。氏は、すでにSnapchatで「Dead of Night」と呼ばれるSnap Originalシリーズを制作している。
TikTokやSnapchatなどの多くのアプリやSNSは、多くの縦画面コンテンツを制作している。今後は、このようなコンテンツが増えると思われるが、これが主流になるかは分からない。しかし確かなことは、ティムール・ベクマンベトフ監督のようなイノベーターが、既に活動を始めていることだ。