トキナが16〜28mm F2.8ズームレンズを発売し、Operaレンズラインアップを拡大した。最初のOperaブランドのレンズ50mm f / 1.4プライムに続き、Operaシリーズの2本目のレンズかつ最初のズームレンズだ。 f / 2.8一定の明るい口径と複雑なレンズ構成を持ち、フォトグラファーをはじめインディーズ映画撮影にも魅力的なレンズとなっている。
Opera16〜28mm F2.8ズームレンズは16mmから28mmまでのズーム範囲をサポートし、全ズーム域でf / 2.8一定だ。高速かつ静かなAFも搭載されており、AFとMFはワンタッチフォーカスクラッチ機構で即座に切り替えることができる。このレンズはハイエンドDSLR用に設計されており、3枚の非球面レンズと3枚の低分散エレメントを含む、13群15枚のレンズ構成となっている。
Opera 16-28mmの概要
このズームレンズはOpera初のズームレンズだが、コンパクトなレンズではない。しかしそれは光学的妥協がなく、性能優先で設計されたことを意味している。サイズは89mm x 136mmで重さは950グラム。また手振れ補正機能は搭載していない。
フロントエレメントはこの焦点距離範囲のため、ねじ式フィルターを使うことができない。しかし、球状の前玉が均一な明るさと歪みの少ない画像を達成するのに貢献していると同社は語っている。なおこのレンズ専用のレンズフードが内蔵されている。さらに、新しいマルチコーティングは、フレアやゴーストの更なる軽減に貢献し、照明環境が厳しい撮影現場でも全体的なコントラストの向上を確保できる。
マウントはキヤノンEFとニコンFの2種類が用意されいる。また、フォーカスリングの回転方向は、ニコン製レンズとキヤノン製レンズそれぞれに合わせている。
同社はOpera 16-28mmレンズ用のMFTチャートも公表している。
ミラーレスにも適合
FやEFマウントのレンズはもともと内部にミラーボックスを備えたDSLRカメラ用に設計されていたため、フランジバック距離はかなり大きい。EFでは44mm、Fでは46.5mmだ。一方ミラーレスカメラは短いフランジバックのレンズマウントを採用しており、ミラーレスカメラにアダプターを介してOperaレンズをマウントすることも可能だ。
APS-Cサイズセンサーを採用しているカメラには、いわゆるスピードブースターアダプターや通常のアダプターを使用することによりマウントできる。その場合、16〜28mmの焦点距離範囲は25.6〜44.8mmとなる。フォーカスリングはニコン用では時計回りキヤノン用では反時計回りとなる。アダプターを介してほとんどのフルフレームまたはAPS-Cミラーレスカメラで使用できる。
将来展望
トキナOperaレンズは、シグマのARTシリーズと似たマーケットを対象にしているようだ。しかし、比較的手頃な価格でプレミアムレンズを提供することにより差異化を図っている。我々のようなインディーズ映画製作者にとっては嬉しい選択肢ができたことになる。
Operaシリーズレンズは、現在1本のプライムと1本のズームの2本しかないが、近い将来さらに多くのレンズが登場するだろう。今後が楽しみだ。
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