TSA(交通安全管理局)は、機内持ち込み手荷物のチェック手順を見直し、より厳しい内容となった。これは撮影機材とともに移動する映像制作者に大きな影響を及ぼす。その内容と、回避策をお知らせしよう。
ジョン・ケリー国務長官は、航空安全に対する脅威に対応するため、100カ国以上におよぶ280の空港での新しいセキュリティ要件を6月下旬に発表した。飛行機での移動がますます面倒なことになっている。ポケットからすべての持ち物を取り出し、靴をぬぎ、ベルトをはずし、ラップトップとiPadを別のトレーに入れなければならないが、これは通常の旅行者も同じだ。しかし、TSAによって発表された新しい規則は、映像制作者や写真家にとって、更に面倒な手順を課されることになる可能性がある。
ほとんどの映画制作者やカメラマンは、機材の安全面から機内持ち込みをする傾向がある。この場合、携帯電話よりも大きなすべての電子機器はX線検査のために別のトレーに入れる必要がある。バッグに入れている場合は、カメラ本体、レンズ、外付けハードドライブ、モニターなどをいちいち取り外す必要がある。
この新しい規則は、ロサンゼルスやローガン国際空港を含む10の空港ですでに実施されている。 TSAの声明によると、これは米国の他のすべての空港でも「数週間先に」導入される予定だ。
なお、TSA Pre-Checkに登録することで、米国とカナダに拠点を置く写真家や映像制作者は、ギアを取り外す必要がなくなる。 5年間で 85ドルのメンバーシップを購入する必要があるが、登録されているメンバーは余分な機材チェックの対象にならない。残念ながら米国とカナダに拠点を置くことが条件だが、この条件に当てはまる場合は、登録しておくと便利だろう。