Zoomは人気を博しているエントリーレベルのオーディオレコーダーH1をアップグレードしたH1nを発表した。H1nには特に個人レベルの映像制作者に便利な機能が多く搭載されている。
新しい Zoom H1nオーディオレコーダーを見てまず気が付くのは、ルックスがアップグレードされたことだ。しかし、アップグレードされたのは外見だけではない。外筐やボタン、そして機能など、多くの点で進化している。
H1nオーディオレコーダー
従来のH1は非常にコンパクトだったが、H1nもこの点を踏襲している。外筐は進化しているが、大きさと重さはほぼ同じに収まっている。ポケットに入れてどこにでも持っていけるので、特に荷物が増えるというほどのものではなく、気軽に音声収録ができる。
H1nの最大の優位点は、すべてのコントロールがH1nの前面で行えることだ。入力信号のレベルを調整するための専用のダイヤルが設けられている。メニュー方式の場合はボタンの数を減らすことができるが、このような機器ではやはり専用ダイヤルが使いやすい。
下は機能説明のプロモーションビデオ。
先端にはX/Y 90°に配置されたステレオマイクが搭載されている。ただ、入力はXLRコネクターではなく、1/8インチのマイク/ライン入力ジャックとなっている。そのため、外部マイクを使用する場合はセルフ電源のマイクが必要となる。ヘッドフォン/ライン出力ジャックは反対側に用意されている。 これにより、ヘッドホン出力端子を持たなカメラでもヘッドフォンが使用できる。
主な機能
Zoom H1nには、ミュージシャンやビデオカメラマンに有用な新機能が多く搭載されている。たとえば、新しく搭載されたトーンジェネレーターでオーディオレベルを簡単に設定したり、レコーディングを後処理で同期させることができる。また、オートレコーディングやプリレコーディングも可能だ。
機能リストはこちらを参照いただきたい。
- ワンタッチボタンコントロール
- X/Y 90゜配置ステレオマイクは最大120 dBの音圧レベル対応
- 1.25インチモノクロLCDディスプレイ
- ステレオ1/8インチマイク/ライン入力ミニジャック
- ステレオ1/8 インチ音声出力ジャック
- 最大120 dBの入力信号リミッターボタン
- 再生速度制御、ボイス強調フィルタ、ステレオバウンス機能
- オートレコード、プリレコード、セルフタイマー機能
- BWF(Broadcast Wave Format :マイクロソフトのWAV音声ファイルフォーマット)やWAV、あるいは様々なMP3形式準拠の最大24ビット/ 96 kHzオーディオをサポート
- トーンジェネレーター
- 最大32 GBのmicroSDやmicroSDHCカードに直接記録
- データ交換やオーディオインターフェイス用マイクロUSBポート
- 2個の単4アルカリ、リチウム、NiMH充電式電池、またはACアダプタ(AD-17)使用
- アルカリ電池で最大10時間の動作
従来のH1では単三電池が必要だったが、H1nでは単4電池2本となっており、10時間以上連続録音することができる。
H1同様、H1nはWAVまたはmp3(最大320kbps)フォーマットで最大24.bit / 96kHzオーディオを録音することができる。また、H1nは、現在使用しているDAW(Digital Audio Workstation)のUSBオーディオインターフェイスとして使用できる。 SteinbergのCubase LEミュージックプロダクションスイートとWaveLab LEオーディオ編集ソフトウェアの無料版が同梱される。
記録メディアは最大32GB のclass4以上のSDカードを使用する。 平均的な録音時間は、次のチャートを参照いただきたい。
32GB microSDカードで、最長15.5時間の24bit / 96kHz WAVオーディオを録音できる。
価格と発売時期
Zoom H1nは119.99ドルで、現在発売済みとなっている。
H1nはH1レコーダーの有用な後継機だ。新たにトーンジェネレーターを搭載することで、DSLRでの録音がより使いやすくなった。小型軽量なので、どこにでも気軽に持って行けるのも良い。
ZoomのWebサイトはこちら。