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URSA Mini Pro 4.6K G2 vs G1ダイナミックレンジとラティチュードテスト

URSA Mini Pro 4.6K G2 vs G1ダイナミックレンジとラティチュードテスト

URSA Mini Pro 4.6K G2のダイナミックレンジとラティチュードテストを行った。ブラックマジックデザインが「Super 35mm 4.6K HDRイメージセンサーを搭載し、完全に再設計された」というのが本当なのか、URSA Mini Pro 4.6K G1と比較する形でラボテストを行ったのでレポートする。

以前、URSA Mini Pro 4.6k G1をテストしたとき、当時2番目に高いダイナミックレンジの結果が得られた。結果は、ProResで12.5stop、BRAWで12.6stop(S/N比2)だった。 詳しくは2018年12月の記事を参照いただきたい。また、cinema5Dでのダイナミックレンジをテスト方法については、こちらをご覧いただきたい。

このテストは2019年6月に実施したが、この時はまだローリングシャッターテストを行っていなかったため、その数値は無い。

ダイナミックレンジテストは、URSA Mini Pro G2を15分間ウォームアップしてから、レンズキャップを装着した状態でブラックシェーディングのセンサーキャリブレーションを実行した。ファームウェアのバージョンは6.4だった。

URSA Mini Pro 4.6K G2 ProRes XQ ISO 800のダイナミックレンジテスト結果

まず、4.6k ProRes XQダイナミックレンジを測定した。 ISO800では、URSA Mini Pro 4.6K G2は、IMATEST分析によると、S / N比2でダイナミックレンジ12.6stopを記録した(S / N比1で13.5stop)。これはURSA Mini Pro 4.6K G1の結果とほぼ同じだ。

ISO800でProRes XQを使用したURSA Mini Pro 4.6K G2のIMATESTダイナミックレンジテスト結果。S/N比2の場合12.6 stop。

下のXYLA21ステップチャートの波形プロットは、ノイズフロアの約12stopを視覚的に示している。ご覧のように、ノイズフロアは非常にきれいで、何らかの形のノイズ低減がされていることを示している。

ISO800のProRes XQを使用したXYLA21ステップチャート:URSA Mini Pro 4.6K G2の波形プロット。ノイズフロアの上に12stopが確認できる。

URSA Mini Pro 4.6K G2 BRAWダイナミックレンジテストの結果

BRAWで測定する場合、標準化されたテストワークフローで行うには多少問題がある。通常、IMATEST分析(ffmpeg以外)のキーフレームを抽出する際、不要な影響を避けるためサードパーティソフトウェアを使わない。 しかしBRAWでは、DaVinci Resolveを使用してファイルを処理する必要がある。

ISO 800 BRAW固定ビットレート3:1 4.6KをUHDにダウンスケーリング

現在、ISO800で、S/N比2で12.1stopが得られた(SNR = 1の場合、13.2stop)。面白いことに、これは昨年12月にURSA Mini Pro 4.6Kのテストで得た結果よりも0.5stop低い値だ。

従って、G2のBRAWは変わっていないことが分かる(一方、ProResでは、ファイルにわずかな内部ノイズ低減が存在するようだ。これは昨年のBRAW URSA Mini Pro 4.6Kファイルにも当てはまる)。

これは、BMPCC4kを最初にテストしたときと同じ状況だ。この時も、ProResファイルはRAW(テストではCDNG)よりも高いダイナミックレンジを示した。

なお、今や多くのRAW対応カメラが存在するので、RAWモードをテストする方法を考える必要がある。BRAWファイルはポストプロダクションで後処理できるので、たとえば、ノイズリダクションを使用すると、下のstopをきれいにクリーンアップし、ダイナミックレンジを高めることができる。

現時点ではProRes時の結果として、URSA Mini Pro G2 4.6Kを、S/N比2で12.6stopのダイナミックレンジとしておく。

URSA Mini Pro 4.6K G2G1のラティチュードテスト

ラティチュードはダイナミックレンジとは異なり、カメラが画像の露出オーバーまたは露出アンダー時にどの程度色とディテールをリカバーできるかの度合いだ。従って、カメラがどの程度露出オーバー/アンダーを許容できるかの指標でもある。

したがって、ダイナミックレンジのテストでは、許容されるノイズ(S/N比2)のしきい値を設定するが、ラティチュードテストでは、カメラが色と全体的な画質をどれだけ維持するかを判断基準とする。ただし、これは数値的なものではなく、見た目で判断する。

URSA Mini Pro G1、G2、Panasonic S1を使用したラティチュードテストのセットアップ

スタジオでのセットアップ

このテストでは、上の写真のようにcinema5Dスタジオでカメラをセットアップした。 URSA Mini Pro 4.6K G1およびG2カメラをサイドバイサイドに配置している。

カメラセットアップとカラーグレーディング

波形モニターを使用して、肌を撮影する。波形の60%の輝度値で、白い紙は3台のカメラすべてで約65とした。

これにより、すべてのカメラを、シャッター1/25、ISO 800(パナソニックS1の場合は640)、f4.0で、UHD 25fpsで記録するように設定した。両方のURSA Mini Proは4.6Kで記録し、ポストプロダクションでUHDにダウンスケールした。

両方のURSA Mini Proで、内部4.6K BRAW固定ビットレート3:1で記録し、レンズはどちらもシグマ18-35mm f1.8を使用した。なお、ファームウェアはG1が6.2、G2は6.4。15分間ウォームアップした後、レンズキャップを装着した状態でブラックシェーディング(センサーキャリブレーション)を実行した。

画像のカラーチェッカーを使用して基本グレードを設定し(Davinci Resolveの各ツールを使用)、同じカラーグレーディング設定を施している。

テスト手順

相対露出がゼロから始めて、両方のURSAを記録モードにし、シャッター速度を1/25から1 / 50、1 / 100、1 / 200、1 / 500、最後に1/1000の順に露出を連続的に減少させた。 それぞれ、0、1、2、3、4 1 / 3、5 1/3stopの露出不足になる。 1/400ではなく、1/500の理由は、URSA Mini Proにはそのシャッター値が無いため。次回は代わりにシャッター角度を使用する必要がある。

次に、DaVinci Resolveを使用したポストプロダクションで、カメラRAWタブで露出不足を補正している。

結果

URSA G2の2つの画像を見ると、画像がどの程度露出不足であるかを理解できる。最初の設定はゼロで、下の画像は5 1/3stop露出不足となっている。

URSA Mini Pro 4.6K G2 at the zero studio setting

URSA Mini Pro 4.6K at 5 1/3 stops underexposure

次に、露出不足のURSA Mini Pro G2画像をゼロに戻す。

URSA Mini Pro 4.6K G2 5 1/3露出不足の画像をゼロに戻した画像。また、ノイズリダクションを適用している。縦縞はノイズ低減によって除去できない。

この結果では、理想から程遠い。

URSA Mini Pro 4.6K G1との比較

URSA Mini Pro G1を見ても、両方のカメラが画像に縦縞を表示し始めるが、それは3stopの露出不足で問題になると言える。 G1はピンクがかった色になるが、G2は緑がかった色になる。

URSA Mini Pro 4.6K G1 vs G2。 3stopの露出不足。残念ながら、縦縞が顕著で使える画質ではない。G2は多少良いが、緑がかった色になる。

参照用に4 1/3stop露出不足の画像も示しておく。

4 1/3stopの露出不足の画像を、DaVinci ResolveのCamera Rawを使用してゼロに戻した画像。これも使用できるレベルではない。

まとめ

URSA Mini Pro 4.6K G2は、S/N比2で12.6stopのダイナミックレンジが読み取れる。これは素晴らしい値だ。しかし、このテストからもわかるように、露出不足にはかなり注意する必要がある。3stopアンダーで縦縞が発生し、映像は使い物にならない。

フジヤエービックのショップサイト

 

Blackmagic Design Blackmagic URSA Mini Pro 4.6K G2

 

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