USB 3.0 Promoter Groupは、USB 3.2規格の仕様を発表した。転送速度は2倍(最大20Gbit/s)になり、従来のUSB Type Cケーブルが使用できる。
映像制作者は、貴重な映像をバックアップしたり編集したりするために、高速で信頼性の高いストレージソリューションを常に求めている。 Thunderbolt 3は、転送速度が最大40 Gbit/sの優れたソリューションだが、これを搭載したデバイスは、ケーブルともどもまだ高価だ。
USB 3.2は20Gbit/sを達成
USB 3.1 (正確にはUSB 3.1 Gen 2 Superspeed +)は、最大10Gbit/sだ。これは、2つの5Gbit/sレーンを組み合わせることにより可能としている。 USB 3.2では、各レーンをそれぞれ10Gbit/sに倍増することにより、20GBit/sの転送速度を実現している。こここまでは特に難しい話ではない。
しかし、USB Type Cの話になると、途端にややこしくなる。USB Type Cとは、USB 3.0やUSB 3.2などのトランスポートプロトコルのことではなく、コネクタの名前だ。 USB 3.2とUSB Type Cは同じものではない。USB 3.2はUSB Type Cコネクタで動作するので、既存のUSB Type Cケーブルを使用することができる。
しかし、ここからが話がややこしい。すべてのUSB TypeCケーブルが対応できるわけではないのだ。同じ形をしていても、対応していないケーブルも存在する。USB3.2の転送速度を享受するためには、Superspeed+認証されたケーブルを使用する必要がある。
そして、話はまだ続く。当サイトでTim Fokが、最近のポータブルドライブに関する記事で述べている。
高速のポータブルドライブは、単に高速のインターフェースがあれば良いというものではない。
従ってドライブにUSB 3.2のロゴが付いているからと言って、そのドライブが高速であるとは限らない。
USB vs. Thunderbolt
ThunderboltはいつもUSBに対して速度の優位性がある。一方、USBは広く普及している。ほぼすべての電子デバイスには、USBが装備されている。従って、どちらが良いとは、単純には言えない。
Thunderboltはディスプレイ接続を兼ねることができるが、USBではそれはできない。 Thunderboltは同じUSBタイプCコネクタを使用しているため、4レーン(各方向2レーン)に制限されている。したがって、Thunderbolt 3の40Gbit/sは、レーンあたり20Gbit/sを通す必要があるわけだ。そのため、高性能で高価なプラグが必要だ。
USB 3.2(20Gbit/s)はまだ上のグラフには書かれていない。
我々はニーズの違により、最適なものを選ぶ時代になっている。自分のワークフローに最高のスピードが本当に必要であり、お金は問題ではないなら、Thunderbolt 3を選択すると良いが、すべてのデバイス、ポート、および内部が対応していなければ真価を発揮できないことには注意すべきだ。
様々なコンピューターにドライブを接続するには、USB 3.1か、今後のUSB 3.2が適しているだろう。いずれにしても、今日の転送速度は、昔では考えられないほどになった。 4Kや高フレームレートでの高解像度であっても、ハイエンドのノートパソコンなら対応できてしまうのだ。
USB 3.2を搭載したデバイスは、今年末までに発売される予定だ。