Viltroxは、23mm、33mm、56mm T1.5の3本のシネレンズを発表した。ソニーEマウントカメラ用に設計されたマニュアルフォーカスレンズで、APS-Cフォーマットをカバーする。価格は各415ドルで、すでにプレオーダーを開始している。
最近、中国のレンズメーカーが目立っているが、Viltroxも例外ではない。同社はAPS-Cセンサー用のEマウントシネレンズの新シリーズの最初の3本のレンズ、23、33、56mm T1.5を発表した。
しかし、ソニーはフルフレームセンサーを採用しており、Viltroxは非常に特殊なニッチな市場を狙っているように思える。これらのレンズはAPS-Cフォーマットしかカバーしていないので、互換性はソニーa6xxx、FSシリーズ、Z-Cam E2カメラ(Viltrox E-T10アダプター使用)に限られる。
VILTROX Eマウントシネレンズの概要
写真用レンズではなくシネ用レンズを使用する利点は、同じシリーズのシネ用レンズの光透過率が同じであるため、レンズ交換しても露出を一定に保つことが容易であることだ。(焦点距離が広い場合は例外もあるが)
もちろん、フォローフォーカスシステムやフィルター、ジンバルなどのアクセサリーも、同じシリーズのレンズであれば、前玉の径やギアなどの物理的特性が同じなので、簡単に交換することができる。
今回のViltrox E-Mount Cine Lensesは、その点でも優れた設計となっている。この3本のレンズの透過率は同じT1.5なので、低照度の状況に適しており、被写界深度が浅いので、より映画的な印象を与えることができる。
さらに、23、33、56mm T1.5は、物理的なサイズ(72×77mm)、フロントエンドの直径(70mm)、フィルター径(M62×0.75)、ソリッドメタルの構造が共通している。
これらのレンズはマニュアルフォーカスのみ。フォーカスリングと絞りリングが歯車状になっていて、フォローフォーカスを簡単に装着できるようになっている。この2つのリングは、3つのレンズとも同じ位置にあり、レンズ交換時に再調整する必要が無い。
光学構造
Viltrox 23, 33, 56mm T1.5は、光学性能を高めるために、2枚の超低分散レンズと2枚の高屈折レンズを含む、10群11枚のレンズで構成されている。この光学設計により、フォーカシング時のフォーカスブリージングを最小限に抑えることができる。
さらに、フロントレンズにはHDマルチレイヤーナノコーティングを施し、防水・防汚コーティングも施している。
また、アイリスには14枚羽根を採用しており、中心部から周辺部までシャープな描写と滑らかなボケを実現している。
主な仕様
- Eマウント
- APS-Cセンサーに対応
- マニュアルフォーカス
- 絞りの範囲 T1.5-16
- 14枚羽根アイリス
- 最短撮影距離 0.3m(23mm)/0.4m(33mm)/0.63m(56mm)
- フロントエンド径:70mm
- フィルター径 M62×0.75mm
- サイズ:72×77mm
- 重量:500g(23mm)/510g(33mm)/540g(56mm)
価格と発売時期
これらのViltrox E-Mount Cine Lensesは、技術的な仕様に加えて、415ドルという非常に魅力的な価格も共通している。ただし、現在のところキットオプションはないので、3本のレンズは別々に購入する必要がある。シネレンズ、リアキャップ、フロントキャップ、キャリングポーチが同梱される。