英国の三脚メーカー ヴィンテンから最新のリモートヘッド、Vantageが発表された。小型軽量で、ハンディーカメラを搭載できる。
概要
まだ発表されたところで、同社のサイト以上の情報はないが、もう少し情報を追加しておこう。
VantageはPTZ(パン/チルト/ズーム)をリモートコントロールできるロボティックヘッドで、4.5Kgまでのハンディーカメラを装着可能。チルトは±90°、パンは355°でスピードも0.02°/secから60°/secまで調整可能。
アップデート:以下の情報を新たに得たので追記する。
Vantageヘッドは従来のカメラをマウントすると、次のようなことができる。
従来のPTZはスピードコントロールに制限があったが、Vantageは様々なスピードのコントロールが可能。各動作はシンクロする。狭くてカメラを操作するスペースが確保できない場合でも、PTZのコントロールが可能で設置場所を選ばない。
もう少し補足しておくと、固定レンズのカメラだけでなく、キヤノンのC100やソニーのFS7など最新カメラにも対応している。
Vantageヘッドだけでなく、システムとしてあらゆるコントロールをするため、イーサネットやLANCも搭載。更に同社のHDVRCもサポートしており、従来のシステムへの対応も万全。HDVRCにより、ウインドウズパソコンのタッチスクリーンでVantageの各機能をコントロールできる。
更に、多くのカメラが必要な場合は、Vantageを追加して総合的にコントトールすることもできる。HDVRCから、既存のペデスタルやヘッド、あるいはエレベーションユニットを含め、一元的にコントトール可能。Vantage ヘッドの各動作は、スクリーンショットとして保存される。これに従って、正確に動きを再現することができるのだ。フルマニュアルコントトールも、もちろん可能。
パンとチルトだけでなく、搭載するカメラにズームサーボが付いていれば、これもコントトールできる。タリーランプや水準器も装備されている。小型で目立たないので、様々な状況で使用できるだろう。
Vantage はFXモーションコントローラーとしても使えるのではないかと思えてしまう。しかし、Vantageはそうではなく、明らかにスタジオ用と言える。FXで必要な、極端に正確さを必要とされるマルチレイヤ―ショットなどには適していないからだ。FX用にはレーザーを使用した高精度なサーボモーターのような、高価なハードウエアが必要なのだ。Vantageは高いコストパフォーマンスと軽量を実現しているが、そこまでの精度は持っていない。スタジオでマルチカメラを一人のオペレーターがセミオートでコントトールするというようなアプリケーションが一般的だろう。
残念ながら、価格のアナウンスはまだされていないが、発売時期は今年末と発表されている。(海外)
日本の発売時期、価格はともに未定。
また、InterBeeへの出展も、今のところ予定されていない。
VintenのWebサイトはこちら。