Door RoboticsのVISTAは、8K360度カメラを内蔵した新しいドローンだ。 360度画像を自動的に作成できる。複数のLiDARセンサーとカメラにより、周囲をマッピングして自律的に飛行することもできる。現在、キックスターターキャンペーンを実施しており、出荷予定は2021年4月。
米国を拠点とする新興メーカーDoorRoboticsは、Kickstarterで最初の製品を発表した。これは360度カメラを内蔵したVISTAと名付けられた自律型ドローン。 Door Roboticsは、2016年にメリーランド大学のイノベーションと起業家精神アカデミーから、VISTAのアルファプロトタイプの作成を支援する助成金を受け取っている。
Door Roboticsによると、現在VISTAプロジェクトの最終設計が完了し、ドローンの生産準備が整った。このドローンの特徴は360度のPOV画像が得られることだが、ドローン自体は写り込まないのが利点。
VISTA – 360°ドローン
360度カメラ(詳細は後述)とは別に、VISTAドローンには4つのLiDARセンサー、オプティカルフローセンサー、ステレオカメラが搭載されている。これらのセンサーにより、ドローンは自律ナビゲーション(学習、マッピング、および周囲の環境への適応)が可能となっている。障害物検出は、ドローンの周囲の物体を感知し、飛行中にドローンが衝突しないようにする。自律航法に加えて、VISTAドローンは「フォローミー」インテリジェントフライトモードを備えている。
着脱できるバッテリーに加えて、ドローンには内蔵のバックアップバッテリーも搭載される。 Door Roboticsによると、目標飛行時間は31分。飛行中にバッテリーが少なくなると、ドローンは自動的に降下し始め、手元に戻る。自動着陸および離陸モードもある。
ドローンの直径は24.13cmで、目標重量は1500g未満。プロモーションビデオを見ると、DoorRoboticsは撮影後に360度の映像を編集するための独自のソフトウェアを提供するようだ。 LiDARセンサーにより、撮影された画像を、測定値を使用して3Dモデルに変換することも可能。
カメラ
VISTAドローンには2台のカメラが搭載されている(必要に応じて2個のイメージセンサーと2個のレンズを備えた1台のカメラとなる)。使用されているイメージセンサーは、解像度40メガピクセルのソニーIMX204。 2個の超広角レンズ(1つは上向き、もう1つは下向き)があり、360度の映像になる。 Door Roboticsによると、カメラは30fps、78Mbpsのビットレートで8Kの解像度を持つ。使用されているコーデックに関する情報は無いが、8K解像度の場合、ビットレートは非常に低いようだ。
ストレージサイズやメモリカードについても発表されていない。 Door Roboticsは、ドローンの記録時間は1.5時間になるとだけ述べている。 2台のカメラからのリアルタイムのビデオステッチにより、ドローン本体が映っていない360度の映像が得られる。 1080pライブストリーミングもサポートする。
コントローラー
コントローラーにはタッチスクリーンディスプレイが搭載され、WiFi接続とBluetooth接続をサポートする。 Door Roboticsによると、コントローラーのバッテリー持続時間は最大3日とのこと。サイズは22.9×12.7×3.8cmで、重量は500g。
また、ドローンの「フォローミー」モード用のGPSモジュールも搭載されている。プロモーションビデオのコントローラーのデザインが多少違和感があるが、最終的に変更されるのかもしれない。
価格と発売時期
VISTAドローンのキックスターターキャンペーンはすでに資金獲得に成功しており、2020年11月30日まで継続される。ドローンは2021年4月に支援者に届けられる予定。
ドローン(コントローラーを含む)のキックスターター価格は現在$ 1,399。また、コントローラー付きの2台セットを1,799ドルで入手できる。その後の通常価格は$ 2,400。
なお、クラウドファンディングでプロジェクトを支援する場合は、リスクに注意いただきたい。クラウドファンディングプラットフォームの利用規約を注意深く読み、製品の出荷が大幅に遅れたり、中止になる場合があることに注意していただきたい。