Vufine +は、HDMI搭載のカメラから眼鏡に取り付けた小さなディスプレイに720pの画像を送信するウェアラブルデバイスだ。画期的な製品に見えるが、実際にはどのように使えるのだろうか。 あるいは、もっと重要なのは、それが本当に役に立つのか、だ。
Vufine + Wearable DisplayはKickstarterキャンペーンで成功を収めている。マグネットが付いたドッキングユニットを付属する度無しの眼鏡や通常の眼鏡に取り付ける。そしてドッキングユニットにディスプレイを取り付けるだけで良い。このレビューでは、ソニーα7sを使用し、カメラからVufine +に細いHDMIケーブルを直接接続している。映像はウェアラブルディスプレイに表示されるがメニューなどで設定する必要は無い。
はじめはケーブルが邪魔になるのではないかと思っていたが、ケーブルは全く気にならないのは意外だった。動作が制限されることは無く、カメラを数分間撮影した後では、装着していることを忘れてしまっていたくらいだ。ワイヤレスで接続できれば、明らかにそのほうが理想的だが、有線でも十分撮影が可能だ。
右目に表示された720p画像は、左目が閉じれば容易にフォーカシングできるほどの解像度を持っている。またディスプレイ自体は十分大きく、画像の周りの環境に気を取られることは無かった。ただ、波形やオーディオレベルのような表示を読み取ることは、フレーミングやフォーカシングほど簡単ではない。
充電はUSBケーブルで簡単にできる。テストでは、満充電後、仕様通り90分間使用できた。また、外付けバッテリーからデバイスを充電することもできるが、電源とHDMIケーブルを同時に眼鏡に接続すると、やや煩雑だ。
なお左の目を閉じてフォーカシングすることは、私にとっては最大のハードルなることが分かった。これはあまり快適なものではない。やはりEVFクッションなどのほうが、はるかに快適に撮影できる。残念ながら、これがDPやカメラマンが使用するEVFの未来だとは考え難い。
一方、宇宙産業はすでに、ウェアラブルと深く関わっており、アイトラッキング技術は戦闘機のヘルメットに採用されている。この技術はカメラ業界にも浸透してくるだろうか?
もし興味があるなら、Vufine +を使って見るのも悪くはないだろう。私は、むしろVufine +が今後どのように受け入れられるかに興味がある。ビューファインダーだけの世界ではなく、同時に被写体を直接確認したいという映像制作者には希望を与えるだろう。