SanDiskは、世界初の1TB microSDカードを発売した。これは、ビデオ用のUHS-I V30、およびスマートフォン用のA2に準拠している。現在予約注文が可能。
SanDisk はWestern Digitalの一部門で、信頼性の高いメモリカードで定評がある。多少高価だが、安心して使えるカードだ。SanDiskはすでに2月末に開催されたMobile World Congressで世界最速の1TB UHS-1 microSDフラッシュメモリカードを発表している。今回このメモリカードが予約注文できるようになった。
SanDisk 1TB MicroSDカードの概要
1TB SanDisk Extreme UHS-I microSDカードは、読み取り最大160MB / s、書き込み最大90MB / sの速度に達する。Western Digitalの独自のフラッシュ技術を使用することによりこれらの速度を実現している。我々映像クリエーターにとっては、最低書き込み速度が最も重要な数値であり、このカードのそれはV30(30MB / s)だ。つまり、このカードは240Mbpsのビットレートを問題なく連続記録できる。なお容量は512GBも用意されている。このカードは、耐衝撃性、温度耐性、防水性、そしてX線耐性が施されている。
これらの新しいカードは、アプリの起動とロードに関するA2仕様にも準拠している。これは、4000 IOPSの最小ランダム読み取り、2000 IOPSの最小ランダム書き込み、および10 MB /秒の最小持続順次書き込みが可能なことを表している。 Aクラスは、メモリカードから直接アプリを実行するときに、多数の小さなファイルにすばやくアクセスする必要があるスマートフォンで最適なように設計されている。このアプリケーションパフォーマンスクラスの詳細については、こちらを参照いただきたい。
ちなみに2009年1月に発表されたSDXC(Secure Digital eXtended Capacity)技術は、最大2TBの容量をサポートしている。高速化すると、理論的には4レーン(2デファレンシャルレーン)のUHS-IIバスで最大312 MB /秒になる。なお、以前のSDHCの最大容量は32GBだった。次世代の技術SDUC(Secure Digital Ultra Capacity)は2018年6月に発表され、最大128TBの容量と最大985MB / sをサポートする。
1TBのMicroSDカードは必要か?
映像クリエーターにとって、このような大容量のカードが必要なケースは、スマートフォン、ドローン、あるいはアクションカメラでの使用だろう。たとえば、GoProを使って非常に長時間の記録でカードを交換することができない場合は、1TBのストレージなら安心だ。またスマートフォンで多くのビデオ撮影をする場合にも有用だろう。たとえば、FiLMiC Proアプリでは、最高のビットレートでSDカードに直接ビデオを録画することはできないが、大容量のカードにファイルを転送し、内部メモリに空き容量を増やしてクリップを増やすことができるだろう。なお、大容量のカードになるほど、紛失したり、誤って消去してしまった場合の損失は大きくなるので、大容量カードではそのようなリスクも考慮すべきだろう。
しかしがっかりするのはその価格だ。1TB microSDの価格はなんと449.99ドル(512GBは199.99ドル)。価格も革新的だ。最大の容量のメモリカードは常に割高で、1TBの記憶容量が必要ない場合でカードを交換できる場合は、2枚の512GBカードを使用するほうがお勧めだ。