YUNEECがライカと共同開発した新しいドローン、Typhoon H3を導入した。このドローンは、6つのローターを備えており、20メガピクセルを持つライカのカメラで、4K 10ビットのYLog映像を撮影できる。フォトグラファーとシネマトグラファー向けのドローンだ。
YUNEEC Typhoon H3の特長
Typhoon H3(コードネームYUNTYH3EU)は、YUNEECの最新のフラッグシップ6ロータードローン。重量は内蔵カメラを含め2キログラムに近く、最大25分の飛行が可能。その重量ながら、時速72kmと驚異的な速度で飛行できる。なお、ローターが増えると故障のリスクが高まるが、ローターが故障した場合、自動的に5ローターモードで安全に帰着する。
現代のドローンには多くのセンサーが取り付けられており、障害物を避けて飛行できるが、Typhoon H3も同様に自分で判断して障害物を回避する。実際、Follow Me / Orbit / Journey / Curve Cable Camなど、DJIのものと同様のインテリジェントな自動飛行モードが用意されている。
カメラの位置はかなり低いが、着陸する場合は2つの脚で安全に着陸させることができる。これらの脚は、飛行中は格納されているため、カメラは360°回転して撮影できる。
Typhoon H3には、制御用に7インチのLCDスクリーンがあり、最大2 kmまで飛行でき、Androidスマートフォンからでもリモートコントロールできる。ドローン自体も強力だが、このドローンの真髄はライカのカメラにある。このドローンは、YUNEECとライカの初めてのパートナーシップで開発されたものだ。
YUNEECとライカの協業
Typhoon H3には、ライカと協力して設計されたION L1 Proカメラが搭載されている。このカメラは1インチCMOSセンサーで20メガピクセルの写真や、最大4K 60fpsのビデオを撮影できる。6つのローターを持つため、ドローン自体も非常に安定しているが、更に3軸ジンバルが装備されている。レンズは、F2.8の23mmライカElmarit-Dが使用されている。
静止画はDNG Rawで、ビデオは、H.264およびH.265 100bpsでSDカードに記録できる。ノーマル、ビビッド、WDR、白黒、10ビットLog / YLogなど、さまざまな画像プロファイルを使用できる。 10ビットログピクチャプロファイルは、可能な限り最も広いダイナミックレンジを提供するプロファイルだ。
YUNEECによると、ライカは「セミオートモードやISO増減、EV操作などフォトグラファーが慣れている操作」に沿ったソフトウェアを開発した。もちろん、すべての操作をマニュアルで行うことができる。
なお、ドローンの速度を一定に保つ「クルーズコントロール」と呼ばれる機能がある。これにより、ドローンの軌道や速度が一定しないことを心配することなく、フレーミングに集中できる。
価格と発売時期
YUNEEC Typhoon H3は、ドローン、カメラ、コントローラー、および2個のバッテリーを含むキットとして提供され、価格は2599ドル。10月末までに出荷を開始する予定。