ツァイス(ZEISS)がCP.3とCP.3XDシネマレンズを発表
ツァイス(ZEISS)はNAB 2017以前に、ZEISS CP.3とCP.3 XDの、全く新しいシネマレンズシリーズを発表している。 XDシリーズは、シネマレンズのための新しいタイプのメタデータ技術を特徴としている。
CP.2とCP.3の相違点と改善点
その名前が示すように、CP.3シリーズはZEISSコンパクトプライムのCP.2シリーズの後継にあたる。同社はCP.2シリーズを30,000台以上販売したことを考えると、後継機の発売は大きな出来事になる。もちろん、旧製品より相当優れているはずだ。
CP.3はCP.2同様、フルフレームの35mmスティルカメラを対象にしているが、前玉の直径はCP.2の114mmから95mmに小さくなっている。フォーカスリングがスムースに動くようになり、フォーカシング操作が大幅に改善されている。これは実際CP.2の課題だったが、CP.3で解決されたといえる。光学設計のほとんどは変わりないが、18mm CP.3などいくつかのレンズはゼロから開発されている。18mmはCP.2のシリーズ中、ウイークポイントだったので、これはうなずけるところだ。
ZEISS eXtended Data
CP.3 XDバージョンには、撮影中のレンズデータを含むメタデータ出力がサポートされている。これはオープンプロトコルに基づいた最初の普及価格帯のメタデータ対応シネマレンズであり、同社はレンズ歪みやシェーディング情報も追加している。
フォトグラファーが既にAdobe Lightroomでやっているように、動画においても、各レンズの歪み情報を得ることで、撮影した画像をポストプロダクションで正確に修正できるようになった。 このメタデータは、フォーカスの位置により、または絞り加減によって絶えず変化するため、eXtended Dataは、記録されたビデオのすべてのフレームの情報を保存する。これにより、今まで時間のかかっていた歪みやシェーディング情報の手作業による測定が不要になる。ZEISS eXtended Dataは、特にクロマキー用のグリーンバック撮影やCGIを伴うポストプロダクションのプロジェクトで重宝されるだろう。
AmbientはZEISSと協力してレンズデータレコーダーであるMasterLockit Plusを開発した。MasterLockit Plusは、カメラがメタデータの記録をサポートしていない場合にレンズに接続し、レンズからのすべてのメタデータを保存することができる。
価格と発売時期
10種類の新しいCP.3が6月から販売開始され、XDバージョンは秋から発売予定。価格は未定。