ツァイス(ZEISS)が ZX1カメラを発表 - 固定レンズのフルフレームミラーレス
ツァイス(ZEISS)はフルフレームカメラZX1を発表した。自社開発のセンサー、35mm F2.0固定レンズを持ち、内蔵の512GB SSDへ4K/30pで記録する。 またLightroom Mobileを搭載しており、カメラ内での写真編集が可能だ。以下に詳しく紹介しよう。
ツァイスは、プレミアムレンズを使用し、際立つシャープネス、歪みの少なさゆえ、写真家はもちろん、撮影監督たちの間でもよく知られている。しかし、ノキアとのスマートフォンレンズに関するコラボレーションを除いて、同社は実際にデジタルカメラを作っていない。そして、映画界においても、同社の最後のカメラは、2004年に導入されたMマウントのレンジファインダーカメラであるZEISS Ikonだった。
ZX1
そして2018年のフォトキナで、同社は注目すべきカメラを導入した。 ZEISS ZX1は、自社開発したフルフレームの37.4 メガピクセルセンサーを搭載した最新のデジタルレンジファインダーカメラだ。このカメラは固定レンズを持ち、ZEISS Distagon 35mm F2.0で、T *コーティングが施されている。 AFも装備されている他、マニュアルでの絞り操作も可能だ。もちろん、オートでの操作もできる。カメラの上部にあるISOとシャッタースピードも同様だ。
デザイン
このカメラについて特筆できるのは、不要なものをすべて取り除くという考え方だ。バッテリーを含め、わずか約800gの重さのボディは、一体成型のシェルのように見え、グリップが滑らかに膨らんでいる。カメラ上部のシャッターボタン、ISOダイヤル、シャッタースピードダイヤルは、唯一の操作部分だ。背面には4.3インチ338 ppiのLCD、1080pの解像度を持つ0.7インチのOLEDファインダー、ボタンが1個、および視度ダイヤルだけで、最小限のものに限られている。写真用のカメラとしてみると、全天候型の広角カメラという位置付けで、気軽に撮影できるカメラを目指しているようだ。 ISOは80-51200で、シャッタースピードは1 / 8000sに迫る。レンズは30cmの最短合焦距離で、F2.0の開放からF22までの絞り範囲。
ZX1は最大3枚/秒の連続撮影が可能だが、位相検出オートフォーカスなのかどうかについては言及していない。なお、シグマフラッシュプロトコルをサポートするホットシューも装備されている。
ビデオ機能
現時点ではビデオ機能についての技術仕様は、ほとんど不明だ。 ZX1は4K UHDを30pまで、1080pを60pまで記録することができる。ただし、1クリップは最長15分の制限がある。コーデックについても、H.264、H.265、あるいはそれ以外のものかは明確になっていない。
その他の機能
ZX1は、SDカードなどのカードメディアは使用せず、512GBの内部フラッシュメモリを持っている。 同社は、最大6800枚のフル解像度のRAW画像、50000枚のJPG、または20時間のビデオが収録できるので、これで十分と述べている。 撮影したデータは、USB 3.1ポートで外部ストレージにコピーするか、内蔵のWi-fi経由で他のメディアにバックアップすることができる。また、他のデバイスとの接続用に、NFCとBluetoothも搭載されている。 ZX1にはマイクとスピーカーが内蔵されている他、USB-C、HDMI、ヘッドホン、マイクジャックも装備されている。
なお、Dropboxのようなクラウドサービスに接続したり、電子メールを送信したりすることができることから、フル機能のオペレーティングシステムを持っているようだ。
しかし、このさらなる利点はカメラにAdobe Lightroomをインストールすることで、タッチスクリーンでの編集、ソーシャルメディアへのアップロードが可能になることだろう。また、カメラで編集した後、本格的なラップトップやデスクトップコンピューターで続行すると言った使い方も可能だ。
想定されるユーザー
同社のマーケティング資料では、このカメラはストリートカメラマンに焦点を当てているようだが、この種のカメラは動画ユーザーにも魅力的に見えるだろう。ソフトウェアだけでなくデザイン面でも、撮影に没頭できるカメラかもしれない。