ZoomがF1を発表した。これは非常に小さく、かつ多彩なオーディオレコーダーだ。ポケットに入るほど小型で、ラベリアマイクやショットガンマイクに接続できる。また同社のデュアルXLR / TRS入力モジュールにも対応することができる。以下、詳細をレポートしよう。
Zoom F1は、同社の上位オーディオレコーダー同様、独自の10ピンコネクタを備えており、ラベリアマイクで24bit / 96kHzの音声を録音することができる。
Zoom F1オーディオレコーダーの概要
F1には付属のアクセサリーによりF1-LPとF1-SPの2種類のモデルが用意されており、用途に応じて選択することができる。F1-LPはラベリアマイクが、F1-SPはショットガンマイクが付属する。 なお同社のその他のマイクモジュールもF1と互換性がある。
下はF1の説明ビデオ。
すべての操作系はユニットの前面に配置されており、メニューは深い構成ではなく、目的の機能を探しやすい。 F1は最大24bit / 96kHzまでのWAVファイルでの録音をはじめ、mp3での記録も可能。音声ファイルはmicroSDカードに直接書き込まれ、編集で簡単に使用できる。またロックスイッチが付いており、録画中に誤って操作されるのを防ぐことができる。
ショットガンマイクのレコーダーとしてF1を使用する場合は、ユニットをDSRLに直接マウントしてF1での録音を行うと同時に、DSLRのオーディオ入力用として出力することができる。また、カメラにオーディオモニター用のヘッドフォンジャックがない場合、F1から出力が可能だ。以下はプロモーションビデオ。
このように、Zoom F1は本体を共通して使用できるので、様々なアプリケーションに対応することができる。電源は、単4電池2本で、最大10時間の連続使用ができる(マイク含む)。ショットガンマイクの場合はプラグインパワーを使用するため、バッテリー消費は多少大きくなる。
F1の特長
上記の機能の他にも特長がある。マイクロUSBケーブルを使用すると、サムドライブモードあるいはオーディオインターフェイスモードでパソコンに接続でき、データ転送ができる。これらのモードでは、パソコンに直接録音することもできる。
また、プリレコード機能もある。録音ボタンを押す前の2秒間をバッファリングすることにより、録音することができる。 また、1.25インチのモノクロディスプレイが搭載されており、これは直射日光下でも見やすい。以下は主な仕様。
- 2チャンネルオーディオレコーダー
- ズームマイクロフォンカプセルとの互換性
- BWF準拠のWAVや各種MP3形式で最大24ビット/ 96 kHzオーディオをサポート
- ワンタッチボタンコントロール
- 1.25インチモノクロLCDディスプレイ
- ボタンの誤操作を防ぐRec Hold機能
- ステレオ1/8インチMic/Line Inプラグインパワー(2.5V)のmini phoneジャック
- 専用の音量コントロールを備えたステレオ1/8 インチPhone/Line Outジャック
- リミッターとオートレベルコントロール機能
- プリレコーディング機能
- F1とDSLRまたはビデオカメラ間のオーディオレベルを較正するためのトーンジェネレーターによりアッテネーターケーブルが不要
- オーディオとビデオを簡単に同期させるサウンドマーカー機能
- 最大32 GBのマイクロSDおよびSDHCカード(クラス4以上)に記録
- パソコンへのデータ転送用マイクロUSBポート
- 2本の単4電池またはACアダプタ(AD-17)で動作
- アルカリ乾電池で最大10時間連続使用可能(ラベリア使用時)
価格と発売時期
F1-LP、F1-SPともオープン価格で2月上旬発売予定。フジヤエービックでF1-LPは24,300円(税込)、F1-SPは29,700(同)で予約受付中。
F1-LPはラベリアマイクロフォンとクリップ、ベルトクリップが付属する。
DSLRでニュースやドキュメンタリー取材をする場合は、F1-SPが適している。これにはSGH-6モノショットガンのマイクモジュール、ショックマウント、ウインドスクリーン、DSLRに接続用ケーブルが付属する。
Zoomによれば、従来の同社の製品で、製品ページに互換性のあるデバイスとして記載されていなくてもF1に接続することができるとのこと。たとえば、EXH-6 Dual XLR/TRS Input CapsuleもF1に接続することができる。
リンク: Zoom (F1-LP) | Zoom (shotgun)
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