Zoomは32ビットのフロートテクノロジーを備えた、ゲインを設定不要の新しい超小型フィールドオーディオレコーダーF2とF2-BTを発表した。F2-BTはBluetoothを内蔵しており、アプリからリモートコントロールが可能なほか、タイムコード同期もできる。ラベリアマイクが同梱されており、価格はオープンだが、実勢価格は2万円弱で販売されている。
オーディオレコーダーは非常にコンパクトになっている。先日Tentacle Syncは、タイムコード同期ができるオーディオレコーダー、Track Eの出荷を開始した(IBC 2019で発表)が、今回、ズームも同様のデバイスを発表した。
Zoomはオーディオレコーダーで知られる日本のメーカーで、すでに多くの人気製品をラインアップしている。
Zoom F2
Zoom F2レコーダーは32ビットフロートテクノロジーを使用しており、歪みやクリッピングを低減し、低ノイズを維持して高音質で録音できる。また、このモードではゲインを調整する必要はない。同社は、32ビットのフロートレコーディングと、24ビットのリニアレコ―ディンクを比較したビデオをリリースしている。
32ビット/44.1kHzまたは32ビット/ 48 kHzの2つの高品質録音モードを選択できる。どちらも、モノラル非圧縮BWF(Broadcast Wave File)形式。さらに、80 Hzローカットフィルターを使用して、低音のこもりを減らすことができる。
もう1つの便利な機能は、すべての物理ボタンを無効にできるホールドスイッチ。これにより誤操作で録音が停止するのを防ぐことができる。サイズは57.5 x 22.4 x 46.4 mm、重さは32gで小型軽量なため、ポケットに入れたり、付属のクリップでベルトに取り付けたりすることができる。
ラベリアマイクが付属
薄型設計で全方向性極性パターンを持つLMF-2ラベリアマイクが付属しており、ロックコネクタで接続できる。 3つのWSL-1ウインドスクリーンとZoom MCL-1クリップが付属している。 3.5mmステレオミニジャック入力で、マイクレベルまたはラインレベルの信号に対応でき、コネクタはロックできる。 また2.5Vのプラグイン電源を供給でき、一般的なコンデンサーマイクも使用できる。一般的に、付属しているラベリアマイクは最高の品質のものではない。従って、より良いマイクを使用することにより、更にこのレコーダーで高音質の録音ができる。
接続と電源
ロック式3.5mmステレオ出力ジャックで、カメラや外部レコーダーで録音したり、あるいはヘッドホンでモニターできる。レコーダーは、シンプルなワンタッチコントロールと、単4電池2本で最大18時間の連続録音が可能だ。
記録メディア
Zoom F2は、MicroSDカード(最大512GB)に音声を記録する。 Tentacle Sync Track Eと異なり、メモリーカードは別途購入する必要がある。オーディオファイルは、内蔵のUSB-Cポートを介して転送することもできる。 更に、オーディオを編集やミキシング、あるいはエクスポートできるSteinberg WaveLabCastソフトウェアの無料ライセンスが含まれている。
Zoom F2-BT
Zoom F2-BTはBluetooth接続が可能で、無料のZoom F2 Controlアプリでスマートフォンからコントロールできる。これにより、ワイヤレスでRec On/Offやバッテリーレベルの表示、あるいは出力レベルの調整やローカットフィルタリングのコントロールなどができる。
また、TimecodeSystemsのUltraSyncBLUEとペアリングして、記録されたファイルにタイムコードを送受信することもできる。もちろん、F2-BTはF2のすべての機能を持っている。
価格と発売時期
F2とF2-BTは2020年12月中旬に出荷予定。レコーダーにはクリップ付きのLMF-2ラベリアマイク、3つのウインドスクリーン、2つの単4電池が同梱されている。
どちらもオープン価格だが、実勢価格はF2(Bluetoothなし)が2万円弱、F2-BTは2万5千円弱で販売されている。
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