ZoomがF6を発表 - 32bit記録ができるフィールドレコーダー
昨年のNABでZoomはF8nを発表した。これはルックアヘッドハイブリッドリミッター、AutoMix、優れたプリアンプ、タイムコードの入出力などを持つ、高品質で多機能なプロフェッショナルグレードのマルチトラックフィールドレコーダーだった。 Zoom F6フィールドレコーダーはF8nと同じプリアンプを搭載し、デュアルA / Dコンバーターを使用して標準の24ビットではなく32ビットで記録できる新製品で、クリッピングを過去のものとしている。 現時点では情報は十分ではないが、インタビューを行った。
ズームF6は6系統のXLR入力を持ち、ズームF8n(−127 dBu EIN)と同じ非常に低いノイズのプリアンプを備えている。またラインアウト、ボリューム付きヘッドフォン出力、タイムコードイン/アウトが用意されているが、これもF8nと同じだ。なおF6にはSDカードスロットが1つしかない。また F6は、単三電池4本、USB-CまたはLシリーズバッテリーのいずれかで駆動することができ、バッテリーはユニットの背面に内蔵されている。また、6系統のフェーダー、小型LCD、3つのメインボタンで録音と再生をコントロールできる。また、ズームのBluetoothアダプターに接続し、スマートフォンのアプリやZoomのFコントロールパネルでもコントロールできる。ズームF6は6トラックを記録しステレオトラックにミックスするので、全部で8系統のチャンネルを持つ。ズームF6は小さいながらも優れた6入力レコーダーだ。
デュアルA / Dコンバータと32ビット録音
デュアルA / Dコンバーターが、ズームF6のキーポイントだろう。ズームF6では録音されたものがクリップすることはほぼない。それだけで素晴らしい機能だが、さらに24ビットの業界標準ではなく、32ビットで録音される。
大きなゲインレベルにするとより良い品質で記録される。しかし多くのユーザーが経験したと思うが、設定したゲインレベルで記録を始めたが、声が小さいためゲインを上げるとノイズが増えてしまったという失敗だ。しかし32ビットレコーディングでは、ヘッドルームが非常に大きいため、音量に関係なくすべてが同じ音質で録音される。意図的にクリッピングさせようと思っても難しいだろう。また仮にクリップが発生したとしても、RAWビデオでハイライトのリカバリができるように、ポストプロダクションで補正することができる。記録されたデータのほうが使用する出力より大きいので、信号をより簡単に補正することができるのだ。
Zoom F6はまた、24ビットのファイルを記録しながら、32ビットの音声も同時に記録できる。 またZoom F8nと同様のAdvanced Look-Ahead Hybrid Limiterを使って24bitのみを録音することもできる。
ズームF6についての詳細情報は、価格も含め5月に公表される予定。 Zoomによると、このユニットは6月後半に発売される予定だ。